シンガポール航空、営業減益 貿易戦争で貨物減収
ボーイング機運航停止も重荷に

2019/11/6 20:18
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【シンガポール=谷繭子】シンガポール航空の2019年7~9月期グループ連結決算は、営業利益が前年同期比9%減の2億1300万シンガポールドル(約171億円)だった。旅客需要が好調だったにもかかわらず、米中貿易戦争のあおりで貨物が苦戦した。人件費などコストが膨らんだほか、ボーイングの新型機の運航停止も重荷となった。

貿易戦争のあおりで貨物部門が苦戦(1月、チャンギ国際空港)=三村幸作撮影

全体の売上高は4%増の42億2200万シンガポールドルだった。戦略路線である米国直行便など、高価格帯の旅客需要が好調だった。一方で、人件費や販促費も膨らんだ。足を引っ張ったのが貨物部門だ。米中関係の悪化と景気減速で航空貨物需要が落ち込み、貨物の売上高は16%減少した。

短距離専門の子会社、シルクエアは300万シンガポールドルの営業赤字だった。2度の墜落事故で運航停止となっているボーイング737MAX型機を、同社は6機保有する。停止中も機体の償却費や維持費の負担は続いている。グループ内の機材融通などで対応しているが、輸送能力が思うように伸ばせない状況だ。

グループ全体の純利益は68%増の9400万シンガポールドルだった。20%を出資するヴァージン・オーストラリア航空の損失縮小などが貢献した。

年末に向け、旅客予約は前年を上回る見通しだという。高級クラスがけん引しており、運賃も底堅い見通しだ。しかし貨物需要は改善しておらず、不安定さが続きそうだ。

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