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業績ニュース

化学大手、相次ぎ下方修正 20年3月期 景気減速で需要落ち込む

企業決算
2019/11/6 20:30
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化学大手の業績への逆風が強まっている。6日出そろった大手6社の2019年4~9月期の連結決算では、信越化学工業を除く5社が20年3月期通期の純利益予想を下方修正した。米中貿易戦争や中国の景気減速で幅広い産業に欠かせない石油化学関連製品の需要が低迷。収益を支える自動車や半導体向け部材も振るわない。19年4~9月期は5社が前年同期比で最終減益となった。

「中国を中心に自動車市場が想定以上に冷え込んでいるほか、米中貿易摩擦の影響も顧客の心理を圧迫している」。6日開いた決算記者会見で旭化成の柴田豊取締役はこう話した。

同日、旭化成は20年3月期の連結純利益が前期に比べ3%減の1430億円になりそうだと発表。従来予想(微減の1475億円)を引き下げ減益幅が拡大する。自動車の苦戦で内装材や部品などに使われる合成ゴムや高機能樹脂が厳しい。住宅や医薬品事業は堅調だが、全体は補いきれない。

三井化学も同日、20年3月期の連結業績見通しを下方修正した。純利益は前期比45%減の420億円とした。従来予想(微減の760億円)から利益額がほぼ半減する。ベトナム事業の採算悪化で出資金評価損を72億円計上するほか、石化市況の軟化で持ち分法適用会社の収益が落ち込む。

営業利益は10%減の840億円と、従来予想(12%増の1050億円)から一転して減益となる。原料価格の下落で在庫評価損が膨らむのに加え、フェノールなど石化製品の採算も悪化する。

通期見通しの下方修正が相次いだ要因は、世界景気の減速による需要減退が各社が考えていた以上に大きいためだ。自動車や半導体向け部材のほか、より様々な製品に欠かせない石油化学関連全般が鈍い。

三菱ケミカルホールディングスは主力の石化製品であるアクリル樹脂原料の市況低迷などが響く。伊達英文最高財務責任者は「中国の好転が見通せず、世界経済の成長が足踏みしている」とみる。東ソーはウレタン原料やカセイソーダの価格下落が打撃だ。

想定為替レートを円高方向に見直した影響も出る。住友化学は期初に1ドル=110円と見込んでいた前提レートを下期は1ドル=105円に見直して為替差損を見込む。

下方修正を免れた信越化は顧客との間で結んだ長期契約が奏功。半導体市況低迷によるシリコンウエハーなどへの影響を緩和した。

米中対立など先行きは依然不透明な状況だ。「中国での自動車の生産台数は20年以降は回復するのではないか」(三井化学の久保雅晴副社長)との声も聞かれたが、各社は確信を持てないでいる。

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