ウクライナ支援「バイデン氏調査が条件」、米大使の証言公開

2019/11/6 7:04
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【ワシントン=中村亮】トランプ米政権がウクライナへの軍事支援の条件として、野党・民主党のバイデン前副大統領の調査を求めていたことが5日、明らかになった。トランプ大統領が政敵を追い落とすために政権の専管事項である外交政策を乱用したとの批判が強まるのは確実だ。

米下院委員会が5日、駐欧州連合(EU)大使のゴードン・ソンドランド氏の10月の非公開証言や11月4日付で提出した追加文書などの記録を公表して明らかになった。

ソンドランド氏は9月にポーランドでウクライナ政府高官と面会し「腐敗撲滅に関する声明を公表しないと米国の支援は再開しないだろう」と伝えた。腐敗撲滅とは、バイデン氏の息子がウクライナ企業の幹部を務めて不正な利益を得た疑いをさす。

米メディアによると、ソンドランド氏は10月の非公開証言では、ウクライナへの軍事支援の見返りとしてバイデン氏の調査を求めたとは認識していないと明らかにしていたが、追加文書で発言内容を大きく修正したことになる。

民主党はトランプ氏の弾劾訴追を目指している。トランプ氏が政治的利益のため軍事支援の是非を判断したとすれば大統領職権の乱用とみなされ、弾劾の有力な根拠になる可能性がある。バイデン氏は2020年の大統領選で民主党の有力候補の一人だ。

ただ、現時点でソンドランド氏によるウクライナ政府への要求をトランプ氏が指示した証拠は明らかになっていない。ソンドランド氏はトランプ氏から「(軍事支援とバイデン氏の調査の)交換条件は望んでいない」と電話で直接伝えられたと証言した。

ホワイトハウスは5日の声明で、ソンドランド氏の証言内容に関して「(トランプ氏の)不正でいかさまの弾劾訴追につながる証拠はほとんどなかった」と指摘した。そのうえで「偏見に満ちたメディアの見出しは、トランプ氏が間違ったことを全くしていないという事実を変えられない」と強調した。

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