英議会が解散 12月12日総選挙へ本格始動

英EU離脱
2019/11/6 4:49 (2019/11/6 9:12更新)
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議会解散を前に閣議に臨むジョンソン英首相(5日、ロンドン)=AP

議会解散を前に閣議に臨むジョンソン英首相(5日、ロンドン)=AP

【ロンドン=篠崎健太】英国の議会下院が6日未明(日本時間同日午前)に解散した。12月12日投開票の総選挙に向けた1カ月余りの選挙活動が本格的に始まる。最大の争点は欧州連合(EU)からの離脱だ。過半数の議席を取り戻した上で早期離脱をめざすジョンソン首相の与党・保守党に対し、条件の見直しや離脱撤回を訴える野党が挑む戦いになる。

全650議席を争う総選挙は単純小選挙区制で行われ、それぞれの選挙区で最多の票を得た人が当選する。立候補の受け付けは11月14日に締め切られ、同日中に選挙区ごとの候補者名が発表されて選挙戦の構図が固まる。

総選挙はジョンソン首相が呼びかけ、実施のための特例法案に最大野党・労働党の一部が賛成して決まった。英・EUは10月半ばに新たな離脱案をまとめたが、英議会は必要な関連法案の拙速な審議を拒み、ジョンソン氏がめざす10月末の離脱ができなくなった。最長2020年1月末までの離脱延期が確定したことで、労働党が総選挙実施に歩み寄った。

争われるのはジョンソン政権の新離脱案の是非だ。保守党の解散前の議席数は298と、議長団などを除く実質過半数(320)を割り込んでいた。過半数を回復できれば新議会で離脱関連法案を早期に通し、20年1月末までの離脱が固まる。

一方、野党は労働党が関税同盟への残留などを主張し、離脱条件の見直しへEUとの再交渉を求める立場だ。自由民主党は離脱に反対し、再国民投票を訴えている。

労働党のコービン党首は5日の講演で「労働党ならEU離脱問題を早く処理できる。主要な通商関係を引き裂かないからだ」と主張した。解散に先駆けて同日、選挙運動を公式に始めた自民党のスウィンソン党首は「EU離脱を止めて明るい未来をつくる」と支持を訴えた。

世論調査会社ユーガブの1~4日の調査で、保守党の支持率は38%と、労働党(25%)や自民党(16%)を上回っている。ただ現時点で単独過半数を確実に見通せるまでの勢いはない。総選挙を対象とした英大手ブックメーカー(賭け業者)の賭けでは「保守党が単独過半数」と「過半数政党なし」の人気がほぼ横並びになっている。

仮にどの政党も過半数に至らない「ハングパーラメント(宙づり議会)」になれば新離脱案も宙に浮き、EU離脱の行方が混沌としたままの状況が続く可能性がある。

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