NTT、グループで災害対策 EV導入前倒し

台風19号
2019/11/5 18:43
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NTTの澤田純社長は5日、相次ぐ大型台風の到来でNTTドコモなどの通信サービスが被害を受けたことを踏まえ、災害対策を強化する方針を正式表明した。NTTグループ主要4社で移動電源車を一元管理・運用するほか、電気自動車(EV)を活用した基地局の停電対策を進める。基地局などの設備の強靱(きょうじん)化と復旧対応の迅速化を推進する。

グループで保有する移動電源車を一元管理する(NTTドコモの小型移動電源車)

「台風15号、19号による被害は、影響を受けたエリアが非常に広く復旧対応が広範囲となった点が想定を超えていた」。澤田社長は5日の決算会見で語った。9月に関東地方を直撃した台風15号は、千葉県を中心に暴風や土砂崩れによる電柱、ケーブルの被災で、NTT東日本の固定系サービスは約3万5千回線の被害が発生。NTTドコモの基地局も災害に伴う停電によって千局強の基地局が停止した。グループ全体で少なくとも80億円の被害が出ているという。

想定を超える災害が多発していることを踏まえ、グループで災害対策を強化する。外部から電源供給できる車載型の移動電源車を、NTTドコモ、NTT東日本、西日本、NTTコミュニケーションズの主要4社で一元管理・運用する。

4社で約400台の移動電源車を保有している。だがNTTドコモの基地局の復旧用に移動電源車が足りなくなった場合、NTT東西で余っている移動電源車を融通するといったグループ間の連携がこれまで十分に取れていなかった。

EVを活用した基地局の停電対策にも乗り出す。NTTは2030年までに保有する全社用車に相当する約8千台のEVを導入する方針だ。現時点でEV保有は約100台にとどまっており、導入を前倒しする。前倒しの規模は今後詰める。

このほか通信用ケーブルの地中化や、無線を活用した固定電話の復旧なども検討する。

同日発表したNTTの19年4~9月期の連結決算(国際会計基準)は、売上高にあたる営業収益が前年同期比1.7%増の5兆8896億円、営業利益は8.2%減の9828億円の増収減益となった。

6月に料金値下げしたNTTドコモの減益の影響が響いた。ただし期初に想定した以上にドコモの純増数が好調だったことから、20年3月期の売上高予想を11兆8900億円と、当初より600億円上方修正した。

(堀越功)

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