トヨタとダイハツ、小型SUV新設計手法で開発

2019/11/5 18:24
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トヨタ自動車とダイハツ工業は5日、軽自動車や小型車の部品などを極力共通化して生産コストを抑える開発手法を搭載した小型の多目的スポーツ車(SUV)を発売したと発表した。ダイハツはトヨタにOEM(相手先ブランドによる生産)供給する。両社とも、まず国内で展開する。トヨタとして同手法の採用車第1弾で、将来は新興国に投入する可能性もある。

低コストで新型車を開発する手法は「ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(DNGA)」と呼ばれる。軽自動車や小型自動車の部品の7~8割を共通化し、生産コストを1割程度抑える。ダイハツの第1弾は軽自動車「タント」にDNGAを採用し、国内で販売している。

「コンパクトサイズと室内空間の広さを両立させた車だ」。ダイハツ取締役の松林淳氏は新型車に力を込めた。新たに投入するのは小型SUVの位置づけだ。ダイハツは「ロッキー」、トヨタは「ライズ」と呼ぶブランド名で発売した。ダイハツの滋賀工場(滋賀県竜王町)で生産する。希望小売価格は167万~242万円程度だ。

新型車は縦4メートル×横1.7メートル程度で、高さは約1.6メートル。広々とした室内空間を確保しながら、369リットルの荷室スペースを設けた。車両と歩行者を検知して衝突を回避したり、誤発信を抑制する機能を採用したりするなど安全性にも配慮した。

みずほ銀行産業調査部によると、23年の国内自動車販売台数は485万台と、17年比(523万台)で7%鈍化すると試算する。若年層の所得の伸び悩みなどを背景にクルマ離れが加速するとみている。一方、マレーシアやインドネシアなどASEAN5カ国の17年の販売台数は323万台だが、23年には21%増の392万台に増えると予測する。経済成長が進む新興国の需要をいち早く取り込むことが急務となっている。

トヨタは、16年にダイハツを完全子会社化し、グループで得意分野を相互に生かす戦略を進めている。東南アジア向けではダイハツと関係を深めている。17年には新興国小型車カンパニーを設立。新興国市場が拡大するなか、低コストで完成車を提供できる体制を迅速に整えられるかが課題になっていた。

(横山龍太郎、名古屋支社 藤岡昂)

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