刺繍と装幀 小説家・編集者 松家仁之

エッセー
2019/11/17 2:00
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日本経済新聞 電子版
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編集者たちと墓参りをした。逝去から七年になる丸谷才一さんの墓は、広い鎌倉霊園の丘の上。眺めのいい場所にある。

俳号を使った墓碑銘「玩亭墓」に花を手向けていると(線香台はない)、機嫌のよかった丸谷さんの笑顔の記憶と、墓石裏に刻まれた句のおかげで、半ばピクニック気分だ。

「ばさばさと股間につかふ扇かな」

街まで戻り、中華料理店で食卓を囲んだ。デザートにさしかかる頃、代表作「たった一人の反乱」のサイン…

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