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米株最高値、GAFAがけん引 マネー集中に危うさも

米国株が史上最高値を更新し、米中の休戦をきっかけにした世界株高の様相が強まっている。世界の市場を見渡すと、デジタル化で成長するIT(情報技術)や、堅調な消費市場の勝ち組の株高が目立つ。一方、貿易摩擦の再燃懸念から、自動車や石油などは株価の戻りが鈍い。国別でも開きが大きく、投資家は全面的な強気にはなれず、選別を進めている。

4日の米株市場では米アップルが最高値を更新した。ダウ工業株30種平均が史上最高値を更新した裏側には、「GAFA」が代表するIT株の「復活」がある。グーグルを傘下に持つアルファベットやマイクロソフトも高値圏にある。

IT株は、18年半ばまで市場をけん引していたが、米フェイスブックの個人情報流用問題をきっかけにハイテク大手への規制論が広がると人気が陰っていた。

今年は、クラウド事業や人工知能(AI)スピーカーなどで稼ぐ力が再評価された。QUICK・ファクトセットの集計ではGAFA4社の19年の純利益は合計1171億ドル(約13兆円)と5年前の約2倍の見通しだ。

世界経済の成長力が落ち、外部環境に左右されずに稼げるITに投資マネーが集中する構図だ。もう一つの柱は、貿易が減り、製造業が不振に陥る中でも堅調さを保つ消費市場で伸びる企業だ。

時価総額が1000億ドルを上回る世界の主要企業を対象に、世界株が高値を付けた18年1月26日以降の株価上昇率をランキングすると、IT、消費関連が上位に並ぶ。

米マスターカードの株価は同期間に62%上昇した。キャッシュレス化が世界で広がり、「カード決済の利用拡大が続いている」(野村証券の村山誠氏)。ルイ・ヴィトンなどを傘下に持つ仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンや、中国酒造大手の貴州茅台酒は中国の需要を取り込んでいる。

日本株ではIT投資の恩恵を受ける半導体製造装置や電子部品株に資金が流入し、同期間にアドバンテスト(2.4倍)や太陽誘電(60%高)が上昇した。消費関連では資生堂(54%高)やファーストリテイリング(38%高)の上昇が目立つ。

一方、下落率上位には中国石油天然気(39%安)や中国農業銀行(32%安)、騰訊控股(テンセント、30%安)など中国株が並ぶ。米中摩擦が重荷だ。全般に自動車や鉄鋼など製造業の株価水準はなお低い。

各国別では、ITの多い米国株の強さが際立つ。世界取引所連盟(WFE)などの集計をもとに計算すると、米国株全体の時価総額は35.9兆ドルで世界の42.4%を占める。シェアは15年ぶりの大きさになった。

一方、日本株は18年10月に付けた高値(2万4270円)に4%ほど届かない。中国株や香港株も18年以降に付けた高値を1割以上下回る。対中輸出の多い韓国では高値からの株価下落率が2割近い。米中摩擦や地政学リスクによる投資家の選別姿勢が強まっている。

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