米、パリ協定離脱の手続き開始 国連に通告

2019/11/5 6:10 (2019/11/5 10:31更新)
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【ニューヨーク=大島有美子】ポンペオ米国務長官は4日、地球温暖化防止のための国際枠組み「パリ協定」から米国が離脱するための手続きを開始したと発表した。米国は二酸化炭素(CO2)排出量で中国に次ぐ世界2位で、欧州など各国がパリ協定に残るよう働きかけていた。

ホワイトハウス前での気候変動への対応を求める集会=AP

ホワイトハウス前での気候変動への対応を求める集会=AP

米政府は4日、国連に離脱を正式に通告した。ポンペオ氏は声明で、パリ協定で米国の企業や労働者が「不公平な経済的負担」を強いられると指摘。化石燃料を含めたエネルギー利用を進めると強調し「我々は現実的で実践的な手法を提案し続ける」と述べた。

米国は2017年6月に「米国にとって不公平な経済的な負担を強いている」とパリ協定離脱を表明した。ただ協定の規則で、離脱の手続きが始められるのは発効から3年後にあたる11月4日となっていた。

実際に離脱できるのは20年11月4日以降で、トランプ米大統領が再選を狙う米大統領選の翌日だ。野党・民主党候補は「パリ協定に再加盟する」(バイデン前副大統領)と主張しており、選挙戦でも争点となりそうだ。

国連の報道官も同日、米国からグテレス事務総長宛てに正式に離脱を通告する書簡が届いたことを明らかにした。グテレス氏はこれまで「温暖化ガスの排出量を減らそうとする世界的な取り組みに大いなる失望をもたらした」と述べ、米国に翻意を促してきた。

12月初旬にはスペインの首都マドリードで第25回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP25)が開催される。パリ協定が実施期間に入るのを前に、COP24で合意できなかった協定ルールの一部の交渉を進める予定だ。会合では米国の姿勢に対する批判も強まるとみられる。

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