原民喜の遺書発見 友の詩人宛て、北海道

2019/11/4 16:04
保存
共有
印刷
その他

北海道立文学館(札幌市)は4日までに、広島での被爆体験をつづった小説「夏の花」で知られる作家、原民喜(1905~51年)の新たな遺書が見つかったと明らかにした。原の文学仲間だった詩人の長光太に宛てたもので、遺書の内容の一部は知られていたが、全文が判明したのは初めて。

北海道立文学館で見つかった原民喜の新たな遺書=共同

同館によると、2003年に長の遺族から寄贈された資料の中から、今年10月に見つかった。原稿用紙1枚に「これが君におくる最後の手紙です」「為しとげなかつた文学の仕事や数々の心の傷手が僕にとつて残念だらうか」などと記され「長光太は長生してくれ。」と結んでいる。

原は1951年3月に自殺し、作家の遠藤周作らに宛てた複数の遺書が確認されている。長は広島で育ち、原と生涯にわたり親交があった。今回見つかった遺書は当時札幌で暮らしていた長に送られたもので、長は遺書の内容の一部をエッセーに引用しているという。

同館を管理する公益財団法人北海道文学館の平原一良理事長(72)は「2人の絆の強さが感じられる。原は長を信頼し、もやもやとした感情を伝えられる相手だったのだろう」と話した。館内で遺書の公開を検討している。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]