台湾TSMC、米国防向け半導体の供給も

米中衝突
アジアBiz
2019/11/2 18:22
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【新竹=伊原健作】半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は2日、要請があれば米国防総省向けの半導体製造を支援すると表明した。TSMCはコスト競争力が高く、世界の主要企業が製造を委託している。米中のハイテク覇権の争いが激化するなかで、TSMCが軍事に活用される米国防向けの製造を担うかどうかに注目が集まっている。

TSMCの全社運動会には創業者、張忠謀氏(中)も出席した(2日、新竹)

TSMCは2日、北部・新竹で年一回の全社運動会を開いた。記者会見した劉徳音董事長は米国防総省から問い合わせがあったことを認め、「要請があれば開発にも協力したい」とした。国防総省が調達する半導体は機密性の観点から米国生産が条件になる。劉氏は「コスト増などの課題もある」とし、現時点で米国生産の具体的な計画はないとも指摘した。

TSMCは電子機器の頭脳となる半導体の製造を担う。米アップルや中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)のスマホ製造で重要な役割を果たしてきた。台湾では同社が米国防総省と製品調達に向け協議しているとの観測が出ていた。

同日にはカリスマ創業者で昨年6月に引退した張忠謀(モリス・チャン)氏も出席した。会見では「世界の変動が高まり、TSMCは地縁政治の係争の地になっている」と指摘した。乗り越えるためには先端技術や透明性などの「経営の価値を追求し続ける必要がある」と強調した。

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