日韓対立、歩み寄り探る 議連総会 基金案も浮上

日韓対立
2019/11/2 2:00
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国会内で開いた総会で記念撮影に臨む額賀氏(前列右から2人目)ら(11月1日)

国会内で開いた総会で記念撮影に臨む額賀氏(前列右から2人目)ら(11月1日)

超党派の日韓議員連盟(会長・額賀福志郎元財務相)は1日、国会内で韓国側の韓日議員連盟との合同総会を開いた。日韓関係が悪化するなか、議員の交流で歩み寄りを探る。議連間では元徴用工問題の解決に向けて、両国企業が拠出する基金の設立案などが浮上する。ただ、日本政府は否定的だ。両国の溝は深く議員外交による打開は容易ではない。

額賀氏は会合で、元徴用工問題を巡り「日韓関係の法的基盤を崩しかねない事態を招いている。国と国との約束を守り、対立ではなく協調体制を築いていくことが我々の役割だ」と強調した。

韓日議連の姜昌一(カン・チャンイル)会長は「両国間の立場の隔たりを埋めるための意志を実践に移さなければいけない」と語った。

両議連は現状の日韓関係に関して「深い憂慮」を表明する共同声明をまとめた。「両国関係を早期に正常化させなければならない」と強調し、日韓首脳会談について「早期開催を促す」と明記した。北朝鮮の非核化に向けて日米韓の連携を強化する必要性も指摘した。

日韓議連は1972年に発足した。島根県・竹島(韓国名・独島)の領有権問題や歴史教科書問題などで政府間の関係が悪化した時も対話を続けてきた。額賀氏らには議連が両国外交を補完してきたとの自負がある。

元徴用工問題でも接点を探るがハードルは高い。同日の総会でも協議したが、共同声明に解決策は明記しなかった。

韓国政府は6月、日韓企業が自発的に資金を出して原告と和解する案を日本政府に提示したが、日本側は即座に拒否した。韓国の政府・与党内では韓国政府が関与する案もある。

議連の河村建夫幹事長は、日韓両国企業が拠出する経済協力名目の基金を創設する案を選択肢に挙げる。元徴用工の賠償と切り分けて、エネルギー分野などに資金を出し合う構想だ。

日本外務省は日本企業の負担が発生する案には否定的だ。文在寅(ムン・ジェイン)政権も日本企業が主体となって賠償金を支払わなければ原告が納得しないとみる。両国が納得できる案とは言い難い。

首脳会談も見通しは立っていない。河村氏は1日の記者会見で年内の実現に期待感を示した。日本政府は韓国側から納得できる解決策が示されなければ首脳会談は難しいとの立場だ。

安倍首相は10月下旬の李洛淵(イ・ナギョン)首相との会談で「重要な日韓関係をこのまま放置してはいけない」と関係改善の必要性に言及した。総会を日本で開いた2017年には韓日議連幹部が安倍首相を表敬した。日韓議連によると、今回は首相官邸側から「議員外交に任せる」と伝えられ、見送った。

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