大雨被害1週間、千葉の復旧道半ば

2019/11/1 19:52
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台風21号と低気圧の影響による記録的な大雨が千葉県を襲い、1日で1週間が過ぎた。県内各地で河川の氾濫や冠水が発生し、2400棟を超える住家が浸水した。土砂崩れで通行止めの道路も多く、復旧作業は道半ばだ。大雨と2度の台風で地域経済が深刻な打撃を受けるなか、農林水産業や観光業では復旧・復興への取り組みも広がりつつある。

千葉県内では道路の復旧作業が急ピッチで進む(31日の長柄町内、千葉県撮影)

千葉県のまとめによると、10月25日の大雨による住宅の浸水被害は1日午後4時現在で2422棟にのぼる。冠水の影響で調査が遅れている地域もあり「被害はまだ出尽くしていない」(県災害対策本部)。森田健作知事は1日の災害対策本部会議で関係部局に対し被害状況を迅速に把握し、被災者の生活再建支援に取り組むよう指示した。

土砂崩れや大雨による住宅の損壊被害は全壊10棟を含む40棟となった。鴨川市内では台風15号と19号で一部損壊した住宅が復旧前に大雨に見舞われ、被害規模が「半壊」に拡大した事案が確認された。台風と大雨のダブルパンチで被害レベルが上がった初めてのケースだという。

住宅以外の建物にも大雨の影響が出ている。県内4カ所の保育所が大雨で浸水した。大網白里市と長柄町の各1施設は1日現在も閉園しており、200人以上の子どもが保育所に通えない状態が続いている。いずれも床上まで浸水しており、室内や備品の入念な消毒作業が必要だという。再開までは保育士が別の場所で子どもを預かる「代替保育」などで対応する。

長南町では認知症対応型グループホームの敷地や建物に土砂が流入し、27人の利用者がほかの施設に避難している。復旧には1カ月程度かかる見込みだという。

国道や県道、市町村道の通行止めは1日午後4時現在も149カ所にのぼる。小湊鉄道の上総牛久~上総中野間も運転見合わせが続き、バスやタクシーによる代行輸送で対応している。

2カ月足らずで3度の大規模災害に見舞われ、県内経済への悪影響がさらに広がる懸念もある。森田知事は災害対策本部会議で「台風で大きな被害を受けた農林水産業や中小企業は大雨被害の全容が明らかになっておらず、今後さらに被害の増加が想定される」と指摘。早急に被害状況を調査し、経営再建を後押しするよう関係部局に求めた。

■木更津の新観光施設、1カ月遅れの開業

千葉県木更津市に2日、新たな体験型観光施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」が開業する。10月に開業する予定だったが、台風15号でビニールハウスや鶏舎などが大きな被害を受けたことから開業日を約1カ月延期していた。

農業や養鶏といった1次産業を、農業体験や食事を通して楽しめる。スタッフの解説を聞きながら敷地内を巡るツアーや、作りたてのモッツァレラチーズを試食できるツアーなどもそろえた。

今後は温浴施設や宿泊施設、音楽ステージなども整備し、様々なことを学べる場にしていく予定。営業は祝日以外の火・水曜を除く午前9時から午後5時。土日は入場料として中学生以上1000円、4歳から小学6年生までは500円がかかる。

運営するクルック(東京・渋谷)の代表取締役で音楽プロデューサーの小林武史氏は1日、「(台風15号発生後の)このタイミングでのスタート。新たに気を引き締め直していく」とあいさつした。

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