香港の日系企業、4割が「デモで業績悪化」
ジェトロなど調査

貿易摩擦
アジアBiz
2019/11/1 18:31
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【香港=木原雄士】日本貿易振興機構(ジェトロ)は在香港の日系企業向けアンケート調査の結果をまとめた。52.8%の企業が1~8月の業績が悪化したと回答し、全体の38.7%は「デモや抗議活動」の影響があると答えた。業績悪化の要因として「米中貿易摩擦」や「中国の景気低迷」をあげた企業もそれぞれ6割弱に達した。

香港デモは5カ月近く続いている=ロイター

調査は在香港日本総領事館、香港日本人商工会議所と9月に実施し、163社から回答を得た。業績が「大幅に悪化」は8.6%、「悪化」は44.2%だった。香港の日系企業は中国本土も営業範囲に含むケースが多く、運輸や商社、精密・電子機器などは米中貿易摩擦の影響を受けた。

6月から続く大規模デモは「大いに影響がある」が8.6%、「影響がある」が30.1%だった。デモを受けた対応は「(香港からの)出張の抑制」を41.1%が実施済みと回答、「香港への出張中止」は15.3%だった。駐在員家族の帰国や駐在員・現地職員の削減を実施した企業はそれぞれ5%未満にとどまった。香港から撤退を「検討中」は1.2%、「検討する可能性あり」は6.7%だった。

香港情勢をめぐる経営課題を聞いたところ「先の展開を予測しづらく対策を講じにくい」との声があった。優秀なスタッフが海外に流出したり、将来的に香港の価値が低下したりする懸念を挙げる企業もいた。

香港政府によると、香港に拠点を置く日系企業は約1400社と、国・地域別で中国本土系に続く2位。ジェトロなどは調査結果をもとに、香港政府に事態収拾に向けた対応を求める。

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