マツダ、新車投入も販売停滞 20年3月期下方修正

2019/11/1 18:00
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マツダは1日、2020年3月期の通期予想の下方修正を発表し世界販売台数も前期比1%減の155万台に引き下げた。同日発表した25年3月期までの中期経営計画では車の価値を高め価値訴求の販売に取り組む方針を示し、車両価格は上がり価格幅は拡大するが、各市場の悪化という逆風も吹く。販売につなげられるかが試される。

決算にあわせ25年3月期までの中期経営計画を発表したマツダの藤原清志副社長(1日、東京・中央)

19年4~9月のグローバル販売台数は前年同期比8%減の73万台で、米国や中国での落ち込みが目立った。最も落ち込んだ中国は18%減の11万台。「9月以降投入する新型車などで反転を目指す」(梅下隆一執行役員)という。

主戦場の米国でも9%減の13万7000台と伸び悩む。3月に投入した小型車「マツダ3」では量販価格帯が伸びず、1~9月の販売累計では展開する全車種で前年同期割れ。マツダ3の量販価格帯でも先進安全装備を導入するなどてこ入れをするほか、今後投入する新型多目的スポーツ車(SUV)「CX-30」で巻き返しをはかる。

マツダは19年に入ってから相次いで新車を投入している。全面改良した「マツダ3」、新型SUV「CX-30」のほか、東京モーターショーでは初の量産電気自動車(EV)「MX-30」も発表するなど新世代商品群として攻勢をかけている。

しかし第1弾の「マツダ3」は国内では販売を伸ばすも、SUV人気が顕著な米国などでは伸び悩み販売のけん引役とはなっていない。

9月から順次販売を始めた「CX-30」は「日本などで計画を上回る受注があり思った以上にうまくいっている」(藤原清志副社長)というが、SUVは競争も激しく各市場が落ち込むなか手放しでは喜べない。

マツダは従来より車両価格が上がるとともにブランド価値の低下を防ぐため奨励金も抑えた販売手法にかじを切っている。世界市場も落ち込むなかで販売台数は伸び悩み、20年3月期の通期予想も増収増益の期初予想から一転し減収減益を見込む。

「すぐに販売状況は変えられないし特効薬はない。今の販売を継続するのみだ」(藤原副社長)。長い目で見てマツダのこだわりが受け入れられ、消費者が価格に見合う価値を理解し販売につなげられるかが鍵を握る。

また同日発表した中計では、21年以降を予定していた「エンジンの縦置き設計」などをそろえる新商品群の導入を22年度以降に遅らせると明らかにした。「車両のプラットフォームの開発を見直したため」(藤原副社長)という。25年3月期の売上高約4兆5000億円、世界販売台数約180万台は5月の公表値を据え置いた。

(企業報道部 岡田江美)

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