三菱電、MaaS対応の機器開発 安全で快適な走行へ

モーターショー
2019/11/3 2:00
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

三菱電機は将来の次世代移動サービス「MaaS(マース)」社会の到来に向けたコンセプトキャビン「EMIRAI S」を開発した。東京モーターショーで同社の目玉として展示しており、最新の生体センシング技術で安全な運転を支援するのが特長だ。今後は社会インフラとの連携も視野に入れ、技術のモノ売りではなく複合的なサービスとして展開する。

「EMIRAI S」に搭載した「ワイドクロッシングディスプレイ」

「EMIRAI S」に搭載した「ワイドクロッシングディスプレイ」

近赤外線カメラや温度センサーを採用し安全な運転支援につなげる。近赤外線カメラでは脈拍による血流量の変化を肌の明るさで検知するため、運転手に直接触れることなく計測できる。市場実績のある顔を追従する独自技術で変化の大きい走行環境でも顔を検知する。

温度センサーで体表温度も検知する。脈拍や体表温度などから運転手の状態を把握する。疲労や眠気を検知すると安全な場所に移動するなどの機能を提供する。各乗員の状態に応じた空調や照明、音響などの車内環境も整える。

自動運転の進展によって、移動中の時間を快適に過ごすための機能も提供する。車内外とのコミュニケーションを円滑にする最新のヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)技術を採用した。座席横に設置したディスプレー上部に近赤外線カメラと複数のマイク素子が並ぶ「アレーマイク」を内蔵。カメラで捉えた口の位置や動きと音声を組みあわせて分析する。

複数人が同時に話す状況でも、誰がいつ何を話したかを高精度に判別する。車内にいながらピザを注文したり好きな音楽を再生したりするなど各乗員の要望を円滑に受け付ける。

様々なサービスと連携することで増加する車内の情報を分かりやすく示す技術も備える。2つの液晶パネルとハーフミラーを組みあわせ、浮遊感や奥行き感のある映像を示す「ワイドクロッシングディスプレイ」を採用。数ある情報から乗員が必要な特定の情報を分かりやすく表示する。

例えば空港に向かう際、空港内のカフェの位置をディスプレーに表示された地図上にアイコンで浮かびあがらせる。ディスプレー上に情報を浮かびあげることで視認性の高い情報を提供する。ハンドル横にはリング状のディスプレーを採用。ノブへの接触や加圧により発生する静電容量の変化を検知する。乗員の要求に応じて回転やプッシュなど直感的な操作ができる。

自動車機器事業本部長の大西寛常務執行役は単なる技術の集合体ではなく「近い将来求められるシェアやサービスを視野に入れた提案」と説明する。自動車機器事業は稼ぎ頭の産業メカトロニクス部門の約半分を占める。同部門は2020年度に営業利益率13%以上を目指す。

(企業報道部 河端里咲)

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