大日本住友、AIで創薬を効率化 欧社に3200億円投資

ヘルスケア
関西
2019/11/1 13:25
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大日本住友製薬は欧ロイバント・サイエンシズの新薬候補やデジタル技術を取得する(1日、東京都中央区)

大日本住友製薬は欧ロイバント・サイエンシズの新薬候補やデジタル技術を取得する(1日、東京都中央区)

大日本住友製薬は1日までに英国とスイスに本社を置くロイバント・サイエンシズと戦略提携を結んだと発表した。2019年度中に大日本住友がロイバント本体に10%以上を出資する。さらにロイバント傘下で新薬開発に取り組む5社、人工知能(AI)などを活用して医薬品を開発するデジタル技術を取得する。投資額は30億ドル(約3240億円)。23年に主力薬の特許が切れる大日本住友は提携を通じて収益基盤を強化する。

9月に提携に向けて基本合意したと発表し、交渉を続けていた。1日に開いた記者会見で野村博社長は「大型薬候補を獲得しつつ、デジタル変革を加速できる」と強調した。ロイバントのビベック・ラマスワミー最高経営責任者(CEO)は「我々の技術と大日本住友のデータを共有すれば両者にメリットがある」と話した。

ロイバントは様々なデータをAIが分析し、新薬候補の効果を確認する治験などを効率化する技術では先進的な取り組みを進めている。大日本住友はロイバントのチーフ・インフォメーション・オフィサー(CIO)を招き、大日本住友のチーフ・デジタル・オフィサー(CDO)を兼務してもらう。人材交流を通じてデジタル技術のノウハウなどを取得する。

ロイバントが新設する統括会社の傘下に子会社5社を移し、大日本住友は新会社を買収する。別の子会社6社の株式を取得するオプションも設けた。これらの会社が開発中の複数の新薬候補が米国で承認を得る見通し。2つの新薬候補は婦人科や泌尿科領域で大日本住友の注力分野ではないものの、それぞれピーク時の売上高が数百億円規模の大型薬に育つとみている。

(宮住達朗)

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