英語民間試験の見送り表明 萩生田文科相の一問一答

2019/11/1 12:39
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英語民間試験の実施延期を発表する萩生田文科相(1日午前、文科省)

英語民間試験の実施延期を発表する萩生田文科相(1日午前、文科省)

2020年度に始まる大学入学共通テストで導入を予定していた英語民間試験について、萩生田光一文部科学相は1日の閣議後記者会見で、20年度からの活用を見送ると発表した。会見での主なやりとりは次の通り。

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――延期を決断した経緯は。自身の「身の丈」発言は影響したか。

「この問題は就任以来、慎重な検討をしてきた。その結果、今日の時点で経済的な状況や居住地域にかかわらず、等しく安心して試験を受けられる配慮など、自信を持って受験生にすすめられるシステムになっていないと判断した。私の発言が直接、原因となったということはない」

――民間試験の導入に向けた議論が不十分だったのか、導入決定後の手続きが不十分だったのか。

「いずれも問題があった。試験をいつ、どの会場で受けられるか現段階で確定できない状況にある。システム運営上、様々な点で足らざるところがあった。全体的に不備があることは認めざるをえない」

――文科省の責任をどう考えるか。

「文科省と大学入試センターを通じて、試験実施団体との連携調整が十分にできなかった点は文科省にも責任がある。このためセンターと団体の協定書締結が9月までずれ込み、大学の民間試験の活用状況や実施会場に関する情報の公表が結果的に遅れた」

「協定という形で試験団体とセンターが話をしてきたが、委託事業ではないので(受験料の)減額要求などもお願いする形しかとれない。問題があったときに指示や命令を出すことは仕組み上できない。そうなると継続的な運営は難しくなる心配もあるのではないかということも、延期の判断の至った要因の一つだ」

――試験団体への影響は大きい。

「団体には丁寧に説明をしていきたい」

――(読む・聞く・書く・話すの)英語4技能を測るため民間試験を活用する方針は継続するのか。

「それも含め、抜本的に見直していきたい。試験団体と今後どういう協力関係ができるのかも見極めていかないといけない。4技能が大切だということでは、みんな同じ方向を向いている。時間をかけてシステムを作り直していきたい」

――1年をめどに検討するということだが、何を検討するのか。

「なぜこのような状況になったかの検証をしっかりする。どうしたら交通困難地域の人が受験しやすくなるのか、経済的に厳しい人たちがチャレンジしやすい環境が作れるのか、問題点を洗いざらいにして制度の再構築を図っていきたい」

「試験会場(の確保)を団体任せにした点も反省しないといけない。文科省の責任で会場の確保をした上で民間試験を使っていけば、こういうトラブルはなかった。財政的な支援もして、チャレンジする環境は平等につくっていきたい」

――決断に官邸の意向が働いているとの見方がある。

「きょうの判断は文部科学大臣として私が行った。大きな課題だから官邸にも報告したが、最終的な決定は私がした」

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