米下院、弾劾調査の決議可決 トランプ氏に圧力

2019/11/1 0:44 (2019/11/1 5:51更新)
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トランプ米大統領への弾劾調査の決議案採決を前に、記者会見する民主党のペロシ下院議長(31日、ワシントン)=ロイター

トランプ米大統領への弾劾調査の決議案採決を前に、記者会見する民主党のペロシ下院議長(31日、ワシントン)=ロイター

【ワシントン=中村亮】米議会下院は31日の本会議で、トランプ大統領に対する弾劾調査の手続きを定めた決議案を賛成多数で可決した。野党・民主党はトランプ氏の不正疑惑を把握する政府関係者らの公開証言に着手し、不正疑惑の深刻さを米国民に訴えていく。民主党はトランプ氏の弾劾訴追に向けて手続きを進めたことになり、政権との対立が激しくなる。

決議はトランプ氏の不正疑惑について公開証言を行う権限を下院情報特別委員会に付与すると明記。これまでの非公開証言も一部を除き公開する。民主党はトランプ氏がウクライナ政府に対し、軍事支援の見返りとしてバイデン前副大統領の調査を求めた疑惑があると主張。これまで疑惑に関与した外交官らを非公開で聴取してきた。

決議案は賛成232、反対196で可決した。民主党から造反者が2人出たが、与党・共和党はゼロだった。共和党が現時点でトランプ氏の擁護で結束していることを意味する。

1970年代のウォーターゲート事件を受けたニクソン元大統領の弾劾調査をめぐる決議案は賛成410、反対4で可決した。今回は調査に対して超党派の支持が得られず、トランプ氏の弾劾訴追を目指す民主党にとって課題が残る結果となった。

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民主党のペロシ下院議長は31日の採決後に「下院共和党がなぜ真実を知ることを恐れているのか理解できない」とツイッターに書き込んだ。共和党が事実関係を暴くための調査にそろって反対したことに不満を漏らした。「すべての議員は米国民が事実そのものを聞く権利を支持すべきだ」と訴え、公開証言などを通じてウクライナ疑惑の真相解明を進める方針を示した。

トランプ氏は採決直後にツイッターで「米国史上で最大の魔女狩りだ」と書き込み、民主党を批判した。「弾劾というでっち上げが株式市場を傷つけている」と主張し、米経済にも悪影響を及ぼすとの見方を示した。ホワイトハウスは31日の声明で「民主党はいかさまの弾劾(調査)に無駄な時間を費やしている」と非難し、薬価の引き下げやインフラ整備などの経済政策の推進に注力すべきだと訴えた。

民主党はトランプ氏が大統領の専管事項である外交政策を悪用し、2020年の大統領選の有力候補バイデン氏に不利な情報を得ようとした疑いがあると主張。9月下旬に弾劾調査を始めた。トランプ氏や共和党は不正行為は認められないと主張し、民主党の調査に反発していた。

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