4~9月期の建機出荷、3年ぶり減 アジア減速

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2019/10/31 17:17
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日本建設機械工業会(建機工)が31日発表した2019年4~9月期の建機出荷額は、輸出が3年ぶりのマイナスだった。東南アジアで複数の国で大型選挙が重なり公共投資の動きが鈍く、中国でも現地メーカーとの競争が激しく苦戦した。日本勢が強みとするアジア地域で失速が響いた。

19年4~9月期の総出荷額(補給部品含む総額)は、1兆3434億円で前年同期と比べて1.8%増だった。

海外向けの外需(輸出)が5.5%減の8288億円だった。年度上半期ベースで3年ぶりに減少に転じた。各社が主力とする油圧ショベルなどが伸び悩んだ。

インドネシア向けの鉱山機械、東南アジアやインド向けの建設機械の需要が当初予想より下回った。中国では現地メーカーなどが小型機種で安値で攻勢をかけており、日本勢は現地でのシェアを下げている。

一方、北米や欧州などは比較的高水準の需要が続いている。ミニショベルなどの輸出が堅調で、10月以降についても北米は底堅く推移しそうだ。ただ、欧州向けは「英国の欧州連合(EU)離脱問題が冷や水となり、市況が厳しくなりそうだ」(日立建機の先崎正文執行役営業本部長)と指摘される。

内需は16.2%増の5146億円と、2年ぶり増加に転じた。排ガス規制に伴う反動減から販売が上向き、消費税引き上げを控えた駆け込み需要もあったという。災害などによる復旧需要が建機にも波及しているもようだ。

9月単体の出荷金額は前年同月比8.4%増の2571億円。2カ月ぶりのプラスだった。外需は2カ月連続で減少した。内需が12カ月連続のプラスとなり、外需の減少分を補った。

建機メーカーの業績は、コマツが20年3月期の連結純利益(米国会計基準)が前期比30%減の1800億円と、従来予想から350億円下振れする見通しを発表した。

日立建機は通期予想を据え置いたが、「米中貿易摩擦と中国景気の減速の影響」(桂山哲夫最高財務責任者)を受け、4~9月期に中国・インドで2割程度の減収となった。世界最大手の米キャタピラーも19年12月期の業績見通しを下方修正した。

低迷する東南アジア市場を巡っては、10月以降にタイなど一部の地域で回復を見込めそうだ。ただ、お膝元の北米が堅調な米キャタピラーに対して、アジアでのシェアが高い日系メーカーにとって相対的に厳しい競争環境になりそうだ。

(西岡杏)

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