「5Gは設備競争からインフラ共用へ」NTT副社長

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2019/10/31 15:51
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NTTの井伊基之副社長は31日、茨城県つくば市で講演し、次世代通信規格「5G」が本格化する時代、携帯各社それぞれが基地局を展開して設備競争するのではなくインフラ共用を進めるべきだという考えを示した。環境負荷を低減させながら経済発展に取り組むには、企業の意識改革も必要だと指摘した。

「5Gでも携帯各社がバラバラに設備を展開するのですか」と疑問を投げかけたNTTの井伊基之副社長(31日、つくば市)

つくば市で開催しているNTT研究所のイベントで発言した。井伊副社長は「これまでの携帯インフラは、それぞれの会社でよりよい場所にアンテナを建てることがアドバンテージとなっていた。設備とサービスが一体化した競争モデルだった」と指摘する。

しかしこうした競争モデルは、同じような場所に携帯3社がアンテナを建てるケースが生じるなど社会資本的に無駄が多く、環境負荷を増大させていた。5Gは早期のインフラ整備が求められている一方、基地局の設置スペースにも限りがある。井伊副社長は「これからは各社でインフラ共用できる部分は進めることが目指すべき姿ではないか」とした。

実際にNTTグループは行動に移しているとして、7月に発表した国内で携帯大手向け設備共用ビジネスを展開しているスタートアップ、JTOWER(東京・港)との資本提携を例にあげた。

JTOWERを通じて、屋内外のインフラ共用を進めるほか、既に携帯各社が展開済みの基地局設置場所を開放。同じエリアに複数ある鉄塔などの設置場所を統廃合していくアイデアを示した。「実はインフラを統廃合したほうが、災害からも早期復旧できる」(井伊副社長)という。

このほか電気やガス、水道といった社会インフラを提供する企業と連携し、工事や保守作業を効率化していく「スマートインフラ構想」も紹介した。

現在は通信のほか電気やガスといった社会インフラは、各事業者がバラバラに保守・運用しており、他事業者の設備が地下のどこに埋められているのか情報共有されていないという。こうした情報を各インフラ事業者間で共用化することで、各社でバラバラに対応していた作業を一元化。保守作業などを効率化できるとした。(堀越功)

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