子会社統合や調達資金増 アイシンも急ぐCASE対応

2019/10/31 14:15
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アイシン精機は31日、変速機生産子会社のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)と2021年4月に経営統合することで基本合意したと発表した。統合費用や今後の設備投資向けに、社債などで調達する資金を年初計画から3000億円積み増すことも明らかにした。次世代自動車技術を巡る競争が激化する中、自動車部品メーカーとして売上高世界6位のアイシンも対応を迫られた格好だ。

アイシングループは電動化や自動化といったCASE対応を促進している

アイシングループは電動化や自動化といったCASE対応を促進している

アイシンAWがトヨタ自動車が保有する自社株式を取得し、その上でアイシン精機がアイシンAWを吸収合併する。アイシンAWの株式は現状、アイシングループで6割、トヨタが4割を持つ。アイシンAWがトヨタから取得する自社株式の譲渡額は未定。株式譲渡は20年4月の予定で、新会社の名前は今後決める。

アイシングループの中核2社が統合することで事業を効率化し、電動化や自動運転など「CASE」関連技術の開発を急ぐ。アイシン精機の伊勢清貴社長は同日の記者会見で「グループ内の無駄を排していきたい」とし「統合で求心力と一体感を高めて効率化を進める」と話した。

産業構造の変化に対応する動きは相次いでいる。30日には日立製作所ホンダが傘下の車部品会社の統合を発表。トヨタグループのジェイテクトの安形哲夫社長は「総合力を持つ大変な競争相手が出現した」と警戒する。「1社1社で研究開発をやっていては勝てない」とグループ内連携の重要性を指摘する声もあがる。

アイシン精機は同日、関東財務局に社債の発行登録書を提出した。1月に最大2000億円の発行登録をしていたが、統合に伴い3000億円引き上げて、最大5000億円とする。今後は証券会社を通じて調達手法や発行額を決める。劣後債での調達を検討する。

アイシングループはこれまで強みのある事業を次々と分社してきたが、非効率な部分が目立ってきた。アイシンAWは自動変速機(AT)で世界最大手で親会社のアイシン精機単体の利益を上回るなどグループ内の再編がかねて課題となっていた。

(湯沢維久)

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