AIサーモン養殖場、NEC系が建設

2019/10/31 13:46
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システム構築のNECネッツエスアイは31日、人工知能(AI)などを活用したサーモンの養殖事業に参入するため、山梨県西桂町に陸上養殖場を建設すると発表した。同日、東京の本社で山梨県の長崎幸太郎知事らと陸上養殖を中心とした地域産業振興などに取り組む地域活性化協定を締結した。IT導入やプラント建設の強みを養殖に生かし、システム構築の請負とは別の新たなビジネスモデルの確立につなげる。

NECネッツエスアイの牛島祐之社長(中央)ら

子会社のNESIC陸上養殖(山梨県西桂町)を通じて2020年6月に施設の建設を始める。NESIC陸上養殖の新野哲二郎社長は「西桂町は富士山系の水資源が豊富なうえ、市場へのアクセスがよい」と話す。21年10月に操業を始め、出荷は22年8月を見込む。

施設にはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を導入し、水温や酸素量などのデータを収集。AIで分析して養殖ノウハウを定量化し、安定生産につなげる。23年以降のフル生産時は年間500トンの出荷を目指す。

サーモンはアジア圏で人気が高まり、輸入価格は10年で2倍以上に上昇した。価格の高騰を受けて全国各地で養殖の取り組みが増えているが、自然環境に左右されやすい海面養殖が多く、水温が上昇する夏場は出荷できないなどの課題がある。一方、陸上養殖は水温などの環境条件を一定に保てるが、施設の建設費や監視システムの費用がかさみやすかった。

NECネッツエスアイはIT導入や小型プラント建設のノウハウを応用することで課題を解消する。サーモンの養殖販売に加えて養殖技術のフランチャイズ制度を展開し、養殖場の建設や運営支援にも広げる。将来は年300億円の売り上げを目指す。

(島津忠承)

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