フォーエバー21、日本市場から完全撤退 31日に全店営業終了

2019/10/31 12:06
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米ファストファッション大手フォーエバー21は31日、日本市場から完全撤退する。既に10月中旬にネット通販サイトを閉鎖しており、31日に全14店舗の営業も終了する。2009年に日本に再進出し、流行を取り入れた低価格の衣料品でファストファッションブームをもたらしたが、ネット販売などとの競合や消費者の嗜好の変化に対応できなかった。

店前では黄色い買い物袋を持つアジア人女性が目立った(31日、フォーエバー21渋谷店)

店内はアジア人女性らでにぎわう(31日、フォーエバー21渋谷店)

JR渋谷駅から徒歩5分ほどにあるフォーエバー21の旗艦店。31日午前に訪れると、6つのフロアのうち1階のみで営業していた。そこかしこに「全品50円」の張り紙が貼られ、並ぶのは女性用の下着とアクセサリーばかり。色やサイズは限られるが"お買い得品"をまとめ買いするアジア人女性が目立ち、日本人の姿はまばらだ。

2人組で訪れた20代の日本人女性は「たまたま通り掛かったので入った。普段は洋服をルミネで買うので、撤退と聞いても驚きはない」と冷めた様子で話した。近年は販売不振が続いており、日本でブームを巻き起こした当時の面影はない。

フォーエバー21は婦人衣料の三愛グループと組んで00年に進出したが、1年あまりで撤退。その後、09年に日本法人を設けて再進出した。

当時は「リーマン・ショック」による景気低迷を受け、高額品を中心とした消費不振に見舞われていた。そんななか、割安ながら、流行を取り入れたデザインが受け、08年に日本に進出したスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)とともに国内にファストファッションブームを巻き起こした。

ピーク時は大都市を中心に22店舗を運営したが、近年は苦戦が続いた。韓国系などファストファッションよりも価格を抑えた衣料品ブランドが台頭。一方で価格は高くても長く着られる衣料品が見直され、フォーエバー21はそのはざまで苦しんだ。イオンモールにも3店舗入っているが、「ここ2~3年は、いつ撤退しても不思議ではなかった」(関係者)。

本国のフォーエバー21は9月末、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請して経営破綻した。日本や欧州などの約40カ国から撤退するが、今後も規模を縮小して事業を続ける方針という。

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