熊本電鉄脱線は「軌間拡大」 過去同種事故も対策せず

2019/10/31 10:00
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運輸安全委員会は31日、熊本市の熊本電気鉄道藤崎線で1月、2両編成の電車が脱線した事故の調査報告書を公表した。レールと枕木をつなぐ金具の不備で、レール間の幅が大きく広がる「軌間拡大」が起きていたのが原因としている。藤崎線では2017年2月にも同様の原因による脱線があり、枕木を木製から腐食などに強いコンクリート製に交換する再発防止策を求められていたが、現場は未実施だった。

報告書によると、現場は住宅街で日常的に住民が線路上を徒歩や車で通過する実態に配慮し、砂利がレールの高さまで達し、枕木を覆った状態になっていた。このため金具や枕木の検査が十分にできなくなっていた。

17年の事故後、同社では枕木の交換作業を順次進めた。ただ現場では、住民の車がコンクリート製枕木に伴い設置される脱線防止ガードを傷つける恐れがあるとして、工事に着手できていなかった。

脱線は1月9日朝、黒髪町―藤崎宮前間の半径100メートルの急な右カーブで発生した。乗客約25人と運転士にけがはなかった。同社は事故後、現場の枕木をコンクリート製に交換。全線の交換計画を2年前倒しする見直しを図った。〔共同〕

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