デンマーク、ロシアの新パイプライン建設を許可

2019/10/31 6:24
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【ロンドン=小川知世】デンマークは30日、建設中のロシアとドイツを結ぶガスのパイプライン「ノルドストリーム2」について、デンマーク領海での建設を許可したと発表した。米国などが反対するなか、デンマークが許可を保留し、事業の遅れが懸念されていた。ロシアは計画通り年内の完工を急ぎ、エネルギーを通じた欧州への影響力を高めるとみられる。

独ロを結ぶパイプライン「ノルドストリーム2」は年内の完工を計画する(9月、バルト海で進むパイプラインの敷設作業)=ロイター

デンマークのエネルギー庁によると、ロシアの国営ガスプロムが主導する建設企業に対し、パイプラインが通るバルト海におけるデンマークの大陸棚での工事を許可した。新パイプラインを巡ってはロシアへのガス依存を高め、欧州の安全保障を脅かすとして米国やポーランドなどが中止を訴えてきた。事業が実現に近づいたことで、さらなる反発も予想される。

ロシアはパイプラインを純粋に商業的な事業と主張し、許可を求めていた。タス通信によると、ガスプロムのミレル社長は同日、「計画通りに作業を終える」と説明した。プーチン大統領は訪問先のハンガリーで、「デンマークは自国や欧州のパートナーの利益を守った」と歓迎した。トルコと結ぶ別の新パイプラインのハンガリーへの延伸を急ぐ考えも示した。

ノルドストリーム2は全長約1200キロメートルで、バルト海を通ってロシアと独北部を結ぶ。輸送能力は年550億立方メートルで、ロシアの欧州へのガス輸出量の約4分の1に当たる。ドイツなど欧州企業も事業に参加し、これまでに建設作業の8割以上を終えたとされる。

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