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業績ニュース

北海道電力20%減益、4~9月期 顧客流出止まらず

2019/10/30 18:40
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北海道電力が30日発表した2019年4~9月期の連結決算は、最終的なもうけを示す純利益が前年同期比20%減の79億円だった。降水量が少なく水力発電の稼働率が振るわなかったほか、火力発電所の修繕費も重荷だった。1年前の全道停電(ブラックアウト)から電力の安定供給に向けた施策は打ったが、泊原子力発電所(泊村)の再稼働や販売電力量の落ち込みなど課題は多い。

燃料費の増加などで4~9月期は減益決算となった(札幌市内で記者会見する藤井裕社長、30日)

4~9月期として減益は2期ぶり。冬季の降雪が多く豊水だった18年と比べ、水力発電量の落ち込みだけで100億円強、利益を下押しした。売上高は微減の3494億円と3期ぶりに減った。他社に販売する電力量の落ち込みが響いた。

販売電力量は2%減の103億キロワット時と減少傾向が続き、料金の安い新電力に顧客が流出している。北電は営業活動を強化したり、新たな料金メニューを投入したりしたが補えなかった。7月時点の道内の新電力シェア(電力販売量ベース)は23%と、全国平均(16%)を上回る。

20年3月期の業績見通しは下方修正した。水力発電量や他社販売電力の減少で純利益は前期比12%増の250億円と、従来見通し(25%増の280億円)から落ち込む。売上高も微増の7550億円と従来予想から150億円減る。

2018年9月に発生したブラックアウトから一年以上が経過し、北電は電力の安定供給に一定のめどをつけた。19年2月には石狩湾新港ガス火力発電所1号機(小樽市、最大出力56万9千キロワット)が稼働。3月には北海道と本州の間で電気を融通しあう北本連系線も増強された。冬季に大規模災害などで苫東厚真火力発電所(厚真町)と同程度の供給力が失われた場合でも、安定供給に支障はないという。

もっとも収益環境は厳しい。財務の健全性を表す自己資本比率は11.4%だった。販売電力量の減少に加え、泊原発も再稼働のめどが立っていない。泊原発は原子力規制委員会が2月に活断層の存在を「否定できない」と指摘。北電は追加調査の結果を踏まえ規制委と協議する。

石狩湾新港ではガス火力発電所1号機に加え、同等の出力をもつ2号機と3号機が計画されているが、稼働は26年末以降だ。それまでは老朽化した火力発電所に頼らざるを得ず、維持コストが重荷となる。火力発電所などの修繕費は19年3月期で売上高の10%を占め、九州電力(8%)や東北電力(8%)を上回る。

東日本大震災後に北電は値上げを2回実施したことで、北海道の電気料金は全国でもトップクラスだ。燃料費調整単価や再エネ賦課金などを除いた家庭向け(30アンペア、230キロワット時)の電気料金は30日時点で月額約7千円強。九州電力(5千円強)を上回る水準だ。値下げする大手電力もあり、地域差は広がっている。

30日記者会見した藤井裕社長は電気料金について「泊原発を再稼働した後に本格値下げを検討したい」と話し、従来の方針を繰り返した。道内でいまだ高いシェアを握る北電の経営課題が解消されない限り、電気料金の価格の高止まりが当面続きそうだ。(向野崚)

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