ジョーンズは02年、米ジョージア州アトランタ郊外にあるイーストレイクGCの脇にあった家に生まれ、5歳のときから庭でゴルフ遊びをするようになった。
成長するやコースでプレーするようになり、地元ジョージア州の大会で大人たちを破って優勝するなど活躍、14歳で初めてメジャートーナメント、全米アマに出場した。ペンシルベニア州メリオンGCで開催されたが、天才少年の名は大会前からとどろき渡っていた。
この大会でジョーンズは準決勝で敗れてしまったが、近いうちには勝利をものにできるだろうと思われた。ところが、それから7年間もメジャー大会に破れ続けたのだ。
「彼は最高のショットメーカーだが、勝つことはできない」
そう揶揄(やゆ)されたのはジョーンズが安全なゴルフを嫌い、かんしゃく持ちでもあったからだ。19歳で出場した全英オープンでは大叩(たた)きの末にスコアカードを破り捨てて棄権、同年の全米アマではミスショットからクラブを叩きつけて、そのクラブが女性に当たり負傷させている。出場停止処分となったジョーンズは大いに反省、ゴルフには忍耐が必要だと痛感するのである。
「ゴルフとは我慢することだ」
21歳になった23年、インウッドCCで行われた全米オープンにようやく優勝、徐々に戦うべき相手が誰だかわかってくる。
「戦う相手は『オールドマンパー』である。常にパーであがれるゴルフ名人。その名人、オールドマンパーと長い戦いの旅をしていく忍耐が必要なのだ」
こうしてジョーンズはパーを基準としたゴルフを展開、破竹の勢いで勝利をものにしていく。全米オープン4勝、全米アマ5勝、全英オープン3勝、全英アマ1勝。30年、前人未到のグラウンドスラムを達成し、28歳の若さで引退してしまう。
ジョーンズにとってのオールドマンパーは、アベレージゴルファーにとっては「オールドマンボギー」である。ボギーおじさんを相手に忍耐強くプレーし、勝ち抜くことが肝心なのである。
いくら上手なプレーヤーでも完璧なショットを打つことはほとんどない。誤差は必ずあるといってよい。
ジョーンズは言う。
「子供の頃に上手な大人を負かしたからといって、周囲は私を天才少年のようにたたえたが、まったくそんなことはなかった。どんなに上手なゴルファーでも、ゴルフというスポーツには完璧はあり得ない。ミスはするし、完璧に思えたショットでも誤差は出る。つまり天才などゴルフではあり得ないし、そんなことを思ったら不遜である」
ジョーンズは21歳になるまでメジャータイトルを手にできなかったことでそのことを痛感するのだ。
「ゴルフでは自然を相手にするのだから、突然突風が吹いてとんでもないところにボールが飛んでしまうことだってある。ナイスショットがディボット跡の中にすっぽりとはまり込んでしまうこともある。ラインに乗ったパットがスパイクマークによって外れてしまうことだってある」
天才だったとしても、予期しえないどうしようもないことが起きるのがゴルフなのである。天才も天災に勝ることはできない。
「ゴルフでは完璧はないのだから、謙虚にプレーすることである。つまり、安全にプレーすることが一番なのだ。例えば、ドッグレッグホールではショートカットは狙わない。バンカーのすぐ上にあるピンは狙わない。一打一打、大事に丁寧にプレーする。ストロークプレーであれば、大叩きは簡単には取り返せないのだから、なおさら慎重にプレーすることである」
さらにゴルフでは謙虚にプレーする意味が問われる。
「自分の実力を思い知り、実力以上のプレーはしないことが肝心だ。実力以上のプレーは、無謀なプレーになる。たまに成功することがあったとしても常に成功することはありえない。だから実力相応のプレーを心がける。そうして忍耐強くプレーを続け、チャンスが巡ってきたときだけ果敢に攻める。バーディーを狙いにいくのだ」
ゴルフとは「慎重でありながらも果敢であれ!」なのである。
小暮博則プロはパー5をすべてパーであがれる実力がつけばシングルハンディになれると断言する。しかもそれは現在90台のスコアのゴルファーでもしっかりとしたコース戦略を身につければ十分に可能なことだと言い
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