塩野義の純利益2%増 今期、ロイヤルティー増加
塩野義製薬は30日、2020年3月期の連結純利益が前期比2%増の1350億円になりそうだと発表した。従来予想を20億円上回り過去最高となる。製造・販売権を英ヴィーブ社に提供した抗エイズウイルス(HIV)薬の販売が好調で、同社から得るロイヤルティー収入が想定よりも増える見通しだ。
売上高は1%増の3670億円を見込む。抗HIV薬関連で収入が増加する。抗インフルエンザ薬「ゾフルーザ」も輸出が増える見込みだ。
同日発表した19年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比11%減の516億円、売上高は4%減の1608億円だった。
塩野義は同日、TOB(株式公開買い付け)で約31%を出資するUMNファーマの全株を取得して完全子会社にすると発表した。取得額は約66億円。UMNは遺伝子組み換え技術を使ったワクチン開発に取り組んでいる。