レバノン首相が辞意表明、反政府デモ収まらず

2019/10/30 1:09
保存
共有
印刷
その他

【ジュネーブ=木寺もも子】中東レバノンのハリリ首相が29日、辞意を表明した。低迷する経済や汚職のまん延に対する不満の高まりで17日ごろから大規模デモが発生、銀行や学校が閉鎖するなど混乱が続いていた。ハリリ氏は混乱が収まるメドが立たないとして「国を守るため」辞任すると述べた。

29日、辞意を表明するハリリ首相(ベイルート)=AP

レバノン経済は、観光業や湾岸の周辺国への出稼ぎ労働者からの送金などに支えられており、原油価格の下落で低迷する湾岸経済の影響を受けやすい。放漫財政のツケもあり、対国内総生産(GDP)で150%に達する多額の債務を抱えている。

財政難の政府がスマートフォンのアプリを使った無料音声通話への課税案を出したところ、不景気に苦しむ国民が反対デモを展開。政府は課税案を撤回したものの、ハリリ氏の辞任を要求するデモはやむ気配がなかった。

大統領がハリリ氏の辞任を認めれば組閣作業が始まるが、混乱が収束するかは不透明だ。

レバノンは多様な宗教が宗派が混在する「モザイク国家」で、バランスを取るために宗教や宗派に応じて議席が割り当てられている。大統領はキリスト教マロン派、首相はイスラム教スンニ派、国会議長はイスラム教シーア派が務める慣例となっている。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]