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乾燥下でも作物育ちやすく 宇都宮大が化合物開発

宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの岡本昌憲准教授らは、乾燥した環境下でも作物が育ちやすくなる化合物を開発した。植物は周囲が乾燥すると、自ら生成する植物ホルモンの作用で水分が出て行く気孔を閉じる。開発した化合物はこのホルモンより強力かつ長い期間働き、作物を乾燥から守る。

米カリフォルニア大学リバーサイド校などと共同研究した。毒性の有無の確認や、安価な生産法などの確立ができれば、農業での利用が期待できるという。

植物ホルモンのアブシシン酸は乾燥下で分泌され、受容体と呼ばれるたんぱく質と結合して気孔の閉鎖などを促す。ただ光に当たると分解するなど不安定で、化学合成も難しいのが課題だった。

岡本准教授らはまずコンピューターのシミュレーションで、市販の1800万もの化合物からアブシシン酸に代わってこの受容体に強く結合する化合物を選び出した。さらに1700の候補化合物について結合度を実験し、分子構造を改良するなどして新たな化合物「オパバクチン」を得た。

オパバクチンは「植物にもよるが、アブシシン酸の2~5倍は効果が長持ちする」(岡本准教授)という。水やりの頻度を減らせるので、乾燥した地域でも作物が育ちやすくなると期待できる。岡本准教授は「今後は人体への毒性の検証やコストの低い生産法の確立が課題になる」と話している。

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