サントリー、3番手でも「ビールは魂」のワケ
"やってみなはれ"世界へ(4)

"やってみなはれ"世界へ
2019/10/27 2:03 (2019/10/31 2:00更新)
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日本経済新聞 電子版
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サントリーホールディングスの創業精神を示す「やってみなはれ」が世の中に知られるようになったきっかけがビール事業だ。1960年、再参入を決意した2代目社長の佐治敬三に対し、初代社長の鳥井信治郎がこう言って背中を押した。今もビールへの創業家の執念は尋常ではない。米ビーム買収で世界3位の蒸留酒メーカーとなったサントリーが、なぜグループ売上高の1割にも満たず、国内3位にすぎないビールにこだわり続けるのか。

【前回記事】 サントリーが輸出する「BOSSの方程式」

「ビールはサントリーの魂」。2018年末、ホールディングス役員だけで開かれた忘年会で、副社長の鳥井信宏(53)は、これだけ言って締めのあいさつとした。信宏と二人三脚で、高級ビール「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」を看板商品に育てたサントリービール社長の山田賢治(58)は「改めて身の引き締まる思いがした」。

■「プレモル」、プリンスが拡販

14年に新浪剛史(60)が社長に就くまで、サントリーは創業家の鳥井家と佐治家が交互に社長を出してきた。信宏は創業者・信治郎のひ孫で、3代目社長の信一郎を父に持つ生粋のプリンスだ。慶大、米国留学、日本興業銀行での社会人修業を経て、1997年にサントリーに入社した。

05年に営業統括本部部長に就任した時に課せられたのが、03年に発売したプレモルの販売拡大だった。プレモルは当時、会長兼社長だった佐治信忠(73)が「これまでのビールで一番うまいじゃないか。とにかく…

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