北海道苫小牧市議会がIR推進決議、「数年かけてでも」

インバウンド
2019/10/29 15:36
保存
共有
印刷
その他

北海道苫小牧市議会がカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を推進する決議案を可決した。北海道にIR誘致の早期判断を促す。反対する市議からは市民の理解不足やギャンブル依存症などを懸念する声が相次ぎ、苫小牧市の岩倉博文市長は「数年かけてでも市民に説明する必要がある」と理解を求めた。

審議は28日夜まで続き、賛成多数で可決した(28日、苫小牧市)

審議は28日夜まで続き、賛成多数で可決した(28日、苫小牧市)

自民党系の会派が決議案を提出し、賛成19、反対8で可決した。臨時会は約60席の傍聴席が一時ほぼ満席になり、反対派からヤジが乱れ飛ぶ展開となった。反対派の市議が「市民理解が進んでいないのになぜいま決議するのか」「経済効果やカジノの依存症対策など未確定な部分が多すぎる」などと反発したためだ。

一方、議案を提出した市議らは「(IRは)実際にやってみなければ分からない部分もある。(誘致が決まれば)事業者の選定をしっかりやる」と理解を求めた。

北海道の鈴木直道知事はIRの誘致について「年内にはプラスとマイナスの面をみて判断する」と表明している。誘致する場合は苫小牧市が優先候補地となる。地元で推進決議が可決されたことで、誘致を巡る議論はより活発になりそうだ。

議案可決を受けて会見した苫小牧市の岩倉博文市長(28日夜、苫小牧市)

議案可決を受けて会見した苫小牧市の岩倉博文市長(28日夜、苫小牧市)

28日深夜に記者会見した苫小牧市の岩倉市長は「まだスタートラインにも立ってもいない。仮に誘致が決まれば数年かけて市民に説明する必要がある事業だ」と指摘。道が誘致を決めた場合は「同時に苫小牧市を候補地として表明してもらい、連携したい」と語った。

臨時会ではIR候補地などの環境調査費約1800万円を追加する19年度の一般会計予算補正予算案も可決した。競走馬生産のノーザンファーム(北海道安平町)がIR用地として土地約100ヘクタールを寄付する方針。市は3月末までにノーザンファームの土地を含めて環境調査をおこない、終わり次第すぐに市民に公表する計画だ。

政府は2020年にもIRの認定地域を最大3カ所決める見通し。既に横浜市や大阪府・市など複数の自治体が誘致を表明しているほか、苫小牧市内でも森トラスト会長の森章氏が大規模リゾート開発を表明。岩倉市長は9月に道議会最大会派の自民党・道民会議の幹部らに対し、鈴木知事に決断の前倒しを促すように要請していた。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]