高裁金沢支部と大阪高裁は「合憲」 参院選1票の格差

2019/10/29 13:18 (2019/10/29 16:38更新)
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参院選「1票の格差」訴訟の判決後、大阪高裁前で垂れ幕を掲げる原告側の升永英俊弁護士(左)ら(29日午後、大阪市北区)

参院選「1票の格差」訴訟の判決後、大阪高裁前で垂れ幕を掲げる原告側の升永英俊弁護士(左)ら(29日午後、大阪市北区)

「1票の格差」が最大3.00倍だった7月の参院選は投票価値の平等に反し違憲だとして、弁護士らのグループが選挙無効(やり直し)を求めた訴訟の判決で、名古屋高裁金沢支部と大阪高裁は29日、いずれも「合憲」と判断し、請求を棄却した。高裁金沢の原告側は判決を不服として即日上告、大阪高裁の原告側も上告する方針。

2つの弁護士グループが14高裁・高裁支部に起こした同種訴訟で4、5件目の判決で、「合憲」は仙台高裁秋田支部を含めて3件目。高松高裁と札幌高裁は「違憲状態」と判断している。年内に判決が出そろった後、最高裁が統一判断を示す。

最高裁は2017年の判決で、格差が最大3.08倍だった前回16年選挙を「合憲」とした。15年の公職選挙法改正で国会が19年選挙に向けて「選挙制度の抜本的見直しについて必ず結論を得る」との付則を設けた点が根拠の一つで、今回の参院選では定数6増の改正公選法が18年に成立し、1票の格差は微減した。

名古屋高裁金沢支部の田中寿生裁判長は判決理由で、改正公選法について「抜本的な見直しとはいえず、国会は国民に対する約束をほごにした」と批判。一方で「今後の是正に向けた国会の決意が失われたとはいえない」と述べ、憲法違反には至っていないとした。

大阪高裁の石井寛明裁判長も「抜本的な見直しがされたとは言えない状況」と指摘。その上で、16年選挙時と比べて格差が縮んだことや、制度の見直しには時間がかかる点などを考慮し、「違憲の問題が生じる程度の著しい不平等状態ではなかった」と結論づけた。

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