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文化勲章の野村萬さん 狂言の地位向上に尽力

能楽師(和泉流狂言方)の野村萬さん

「令和のみ代の、天皇陛下ご即位の年に、文化芸術最高の章をお受けできるなんて」と感激する。能楽師で、和泉流狂言方。第2次大戦後の狂言の発展、地位の向上に貢献した一人だ。

戦争で多くの能楽堂が焼失。復興の中で狂言の評価が高まった。その魅力を「健康的な明るさ、素朴で単純なものの強さ」と語る。分かりやすい喜劇でありながら、人間洞察も深い。「世の中が複雑になると、狂言が力を持つ」。今や能と共に上演されるだけでなく、狂言単独の公演も多い。

東京音楽学校(現・東京芸大)で学び、テレビドラマなどにも出演した。視野と交友の幅は広く、日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の会長として、俳優の権利保護にも努めてきた。

本名は「太良(たろう)」で、狂言で大切な役も「太郎冠者(たろうかじゃ)」。使用人の立場だが、滑稽でたくましい。「太郎冠者の心を大切にしたい。ときには下克上を起こすような気持ちでね」と笑う。来年1月には卒寿を迎え、記念公演も予定される。「『老い木に花』の言葉のように、少な少なの花ですけれど、味わいのある花を咲かせていきたい」

(能楽師、89歳)

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