日立物流とKDDI 「5G」で物流効率化の実証実験
日立物流とKDDIは次世代通信規格「5G」を活用して物流センターの運営を効率化する実証実験を11月に始める。データを瞬時に送受信できる5Gの特長をいかし、庫内の状況をリアルタイムに把握。作業者に注意喚起して安全を確保するほか庫内の最適化に向けて迅速に指示を出せるようにする。人手不足に直面する物流の課題解決につなげる。
日立物流が首都圏にもつ物流センターで2020年10月まで実証実験する。KDDIが庫内に5G環境を構築。高精細カメラやウエアラブル端末などを活用し、5Gで高速で通信する。
庫内にある貨物の配置や作業員の動態を、人工知能(AI)の画像認識技術も活用しながらリアルタイムで把握。作業員が危険区域へ侵入すると、本人に瞬時に伝える。フォークリフトとの衝突などの危険を未然に回避できるようにする。5Gと画像認識技術を合わせた商品とラベルの認識も実験する。検品作業の高速化を見込む。
物流業界では人手不足が進み、物流センターなど運営の効率化・省人化が課題となっている。ネット通販の配送の需要が増加するなか、5Gなどの新技術による課題解決が期待される。