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三菱総研理事長「ビッグデータ活用できる人材必要」

世界経営者会議

討論する三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏(28日午前、東京都千代田区)

三菱総合研究所の小宮山宏理事長は28日、第21回日経フォーラム「世界経営者会議」で講演し、激変するグローバルの経営環境で生き抜くために「最適な知を集めて構造化し課題解決に結びつけられる人材をいかに集めるかが重要となる」と指摘した。人工知能(AI)の登場などデジタル環境が急速に変化し、様々なデータがあふれるなか、ビッグデータ活用の重要性も説いた。

小宮山氏は豊かさと環境保護と人間の幸福を同時に達成する「プラチナ社会」の実現を提言している。講演のなかで小宮山氏は自動車など「人工物」と呼ぶ加工品の需要は先進国ですでに飽和状態にあり、かつての成長モデルは通用しないと指摘。一方で、太陽光発電など再生可能エネルギーの発電コストはここ10年で10分の1に削減されたことなどの技術革新を引き合いに「既存の技術や知識を組み合わせることで相当のことができるようになる」との認識を示した。

さらに複数の大学や医師会、約60の企業が連携し約15年間にわたる健康診断を実施し分析することで糖尿病などの病気を高い確率で予測する事業などを紹介し、今後日本企業が世界で存在感を示すためには「ビッグデータの活用など知の構造化が不可欠」と指摘した。

日本の事業環境については「企業の投資が国外ばかりで日本のイノベーションが進まない要因になっている」と指摘。日本企業が本流の既存ビジネスを推進し新規ビジネスを育てられずイノベーションを起こせないことが「日本の失われた30年の本質だ」と述べた。

小宮山氏は2005~09年の東大総長時代に「東大を世界一の大学にする」と宣言し、大学改革を主導。専門は化学システム工学、地球環境工学などで地球温暖化問題の第一人者でもある。

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日本経済新聞社はスイスのビジネススクール「IMD」や米ハーバード・ビジネス・スクールと共同で、11月10、11日に都内で第22回日経フォーラム「世界経営者会議」を開く。テーマは「分断を越え新常態へ」。今年は新型コロナ禍を踏まえ、初めてオンライン配信を中心とした開催形式にする。

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