働く高齢者の年金減る月収 62万→50万円台に修正検討

2019/10/27 18:00
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年金が減る在職老齢年金制度の基準額の見直し案に対し、「62万円より低くすべきだ」との指摘が与党内から出ていた

年金が減る在職老齢年金制度の基準額の見直し案に対し、「62万円より低くすべきだ」との指摘が与党内から出ていた

厚生労働省は働く高齢者の厚生年金を減らす在職老齢年金制度の見直し案について、年金が減る基準額を月収62万円から50万円台に修正する検討に入った。現状は65歳以上なら47万円で、これを上回ると年金が減る。厚労省は62万円に上げる案を示したが、与党から将来世代の年金水準の悪化を懸念する声や高所得者の優遇との批判が出て、再検討を迫られていた。

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在職老齢年金は働いて得た賃金と、年金の合計が基準額を超えると年金が減る仕組み。今は65歳以上なら月47万円、60~64歳なら月28万円が減額基準となっている。働くほど年金が減るため高齢者の就業意欲をそぐとの指摘があり、基準を上げる検討が進んでいた。

厚労省は10月9日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会で、60~64歳、65歳以上のいずれも基準額を62万円に引き上げる案を示していた。65歳以上の減額対象者は2018年度末時点の41万人から23万人に絞られる。受給者全体に占める割合は1.5%から0.9%になる。

ところが減額対象者が減れば、年金の給付が増えるため財政にはマイナスになる。減額された給付の合計は18年度で約9千億円。制度を縮小すれば現役世代が将来受け取る給付水準は下がる。与党内からは「基準額は62万円より低くすべきだ」との指摘が出ていた。

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