「いつまで持つか」 再び大雨、広範囲で被害
建物から一歩も出られないほど町全体が冠水し、土砂に流された住宅が道路をふさいだ。記録的な大雨に見舞われた千葉県では、一夜明けた26日、広範囲にわたる被害が判明。2度の台風に続く災害に備蓄食料は底を突きかけ、住民や自治体職員からは「いつまで持ちこたえられるか」と不安の声が漏れた。
【関連記事】
大雨の死者9人に 千葉・福島、河川の氾濫相次ぐ
長柄町役場は25日夜から26日朝にかけて周辺が冠水し、庁舎内に待機していた職員が外に出られない状態に。住民からは備蓄食料の提供を求める声が上がり、職員は「これまでの台風で既に多くを提供し、残りは少ない」と頭を抱えた。
土砂崩れが起きた千葉市緑区の住宅地では、警察や消防が夜通しで行方不明者を捜索した。近所の80代男性は「これまでの台風で地盤が緩んでしまっていた」と話した。

成田空港では25日夜から鉄道に運休や大幅な遅れが生じ、足止めされた人が目立った。フィリピンから帰国したものの、電車に乗れなかったという東京都板橋区の大学生、後藤凌也さん(21)は「友人が台風の影響で動けなくなったときは人ごとだった。こんなに大変とは」とぐったりした様子だった。〔共同〕