GMのスト解除 昇給・正社員登用などで合意

2019/10/26 6:32 (2019/10/26 7:31更新)
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ストが終了し、工場前のピケットラインを撤収する組合員ら(25日、米デトロイト)

ストが終了し、工場前のピケットラインを撤収する組合員ら(25日、米デトロイト)

【デトロイト=中山修志】全米自動車労組(UAW)は25日、9月半ばから続けてきたゼネラル・モーターズ(GM)の米国工場でのストライキを解除すると発表した。昇給や非正規従業員の正社員への登用などGMが提案した待遇改善を受け入れ、4年間の労働協約の改定に応じる。GMが予定していた米国内の4工場のうち3工場の閉鎖にも合意した。

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UAWはGMなど自動車大手3社と4年ごとに交渉し、労働協約を改定している。9月14日が改定の期限だったが、工場の存続や雇用保証を求める労組と、リストラ計画を進める会社の意見がまとまらず、UAWは同15日深夜に12年ぶりの全面ストに踏み切った。

労使が新たに合意した労働協約では、2年ごとに3%の昇給を実施し、3年勤務した非正規従業員を正社員に登用するルールを設ける。会社側は当初提案していた医療費の自己負担率の引き上げを撤回し、協約改定時に正社員1人当たり1万1000ドル(約120万円)のボーナスを支払う。

UAWのテリー・ディッテス副委員長は「米国の労働者の悩みだった正規と非正規の二重構造の解消に注力した」とコメントした。GMとの合意内容を元にフォード・モーター、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との交渉に入る。

GMは同日、閉鎖が決まったオハイオ州の「ローズタウン工場」の施設の一部を電気自動車(EV)の新興メーカー、ローズタウン・モーターに売却すると発表した。近隣に車載用の充電池の工場を設けて1000人を雇用する計画も明らかにした。メアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は「賃金と福利厚生を改善し、追加投資と雇用を実現した」と声明を出した。

一方、ハムトラック工場の組み立てラインで働くオリビア・エスさん(35)は「月曜から仕事に戻る。賃金は少し上がったけれど、雇用の保証が認められなかったのは非常に残念だ」と語った。

ストは40日間に及び、1970年以降で最長となった。この間に2万台を超える車両の生産が止まり、GMの損失は20億ドルに達したとみられる。ストの影響で部品メーカーも減産や操業停止に追い込まれており、サプライチェーン(供給網)が正常化するにはさらに時間がかかりそうだ。

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