ボーイング新型機墜落、インドネシア当局が最終報告

アジアBiz
2019/10/25 20:30
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【ジャカルタ=鈴木淳】インドネシアで2018年にライオン航空610便(米ボーイング737MAX8型機、乗員・乗客189人)が墜落した事故で、同国の国家運輸安全委員会は25日、事故原因の最終調査結果を発表した。ボーイングの設計に問題があったとする一方、ライオン航空の整備不備も指摘した。

25日、ジャカルタで記者会見するインドネシアの国家運輸安全委員会幹部

安全委は記者会見で「報告書は責任を問うものではない」として、墜落の責任の所在については言及を避けた。報告書の全文は近く公表する予定という。

安全委の調査では、610便の機体左側に設置された機首の角度を測る「迎え角(AoA)センサー」から失速防止装置「MCAS」に入力されたデータが実際とは21度ずれていた。MCASが誤作動して機首が下がりすぎ、墜落につながった。MCASは737MAX型機で新たに搭載されたシステムだった。

安全委はボーイングのMCASの設計自体にも問題があったと結論づけた。機体に2つあるAoAセンサーのうち、MCASがいずれか1つのセンサーのみを参照する仕組みになっていたことが「誤入力に対して脆弱だった」と評価した。一方、AoAセンサーが誤ったデータを計測したことについては、ライオン航空の整備の不備を指摘した。

ボーイングは25日発表した声明で、MCASを機体の2つのAoAセンサーを使う仕組みに改修したと明らかにした。「事故で発生した飛行制御の状況が二度と起こらないように737MAXの安全性を高める対策をとっている」としている。

610便の事故は18年10月29日午前6時半(日本時間午前8時半)ごろ発生。ジャカルタ郊外のスカルノ・ハッタ空港を離陸直後に急降下してジャワ海に墜落し、乗員・乗客189人全員が死亡した。同型機は3月にもエチオピアで墜落し、世界中で運航停止になっている。

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