岩国騒音二審も賠償命令 飛行差し止めは認めず、増額
広島高裁

2019/10/25 17:42
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米軍と海上自衛隊が共同使用する岩国基地(山口県岩国市)の周辺住民654人が、米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めと、騒音被害の賠償を国に求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁(森一岳裁判長)は25日、過去の騒音被害のみ認め、国に一審より増額した計約7億3500万円の支払いを命じた。

岩国基地騒音訴訟の二審判決で「差止認めず」などと書かれた紙を掲げる原告団関係者(25日午後、広島高裁前)=共同

米軍機と自衛隊機の飛行差し止めや将来分の騒音被害の賠償は認めず、従来の判例に沿った判断を示した。

判決理由で森裁判長は「滑走路の沖合移設や防音工事で騒音は軽減されたとはいえ、看過できない被害を受けている」と指摘。賠償の基準について騒音レベルの指標「うるささ指数(W値)」が95以上の地域については増額し、その他の地域は一審と同額にした上で、二審が結審するまでの被害分を加算した。

住民側が主張した在日米軍再編に伴う厚木基地(神奈川県)からの米空母艦載機移駐による騒音の増大については、立証が不十分として退けた。

米軍機の飛行差し止めは、これまでの判例と同様に国の支配が及ばない行為と判断。自衛隊機差し止めについても民事訴訟による訴えは不適法で、本来は行政訴訟が相当だとした。

2015年10月の一審山口地裁岩国支部判決は、過去に発生した騒音被害のみ認定し、国に約5億5800万円の賠償を命令。住民側と国側双方が控訴していた。

岩国基地は艦載機の移駐完了で、極東最大級の航空基地となった。〔共同〕

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