工作機械受注、海外向け全般で低迷 9月自動車減速感

2019/10/25 16:38
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工作機械受注の低迷が海外で広がっている。日本工作機械工業会(日工会)が25日発表した9月の受注状況(確報値)によると、海外向けの外需は前年同月比40.6%減の529億円だった。アジア向け受注が43.3%減と大きく落ち込んだほか、欧州や米国向けも低迷。米中貿易摩擦の影響を受け、自動車などで設備投資意欲が戻らない状況だ。

全体の受注額は35.5%減の989億円だった。9月に好不況の目安とされる1000億円を割るのは2010年以来9年ぶり。8月(884億円)より増えたものの、需要の弱さを危惧する声が広がっている。内需は28.5%減の460億円だった。

落ち込みが大きい外需の地域別では中国が42.1%減の109億円となったほか、北米が44.4%減の182億円、欧州が32.6%減の136億円となった。ドイツは57.1%減の25億円と今年の最低額を更新した。ドイツでは9月に大規模展示会があり受注回復を期待する声も多かったが、世界経済の不透明感が続き「高額の投資案件は少なかった」(米国製造技術協会のウッズ専務理事)という。

低迷の原因は自動車向けだ。9月は外需全体の自動車向けで51.1%減の120億円、同様に内需も41.2%減の115億円だった。工作機械メーカーの担当者は「日系自動車部品メーカーの中国での大きな設備投資の先送りやキャンセルが出ている」と嘆く。

今後の起爆剤として期待するのが次世代通信規格「5G」関連の投資拡大だ。25日記者会見した日工会の稲葉善治副会長(ファナック会長)は「来春から夏にかけて半導体が少し動き出している。これに関連する設備投資が期待できる」とした。ただ市場全体の低迷傾向は「あまり変化がない」(稲葉副会長)と述べ、全体の需要回復には時間がかかるとした。

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