IT予算増えてもデジタル変革進まず KPMG調査

BP速報
2019/10/25 12:22
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IT(情報技術)予算を「増加」と回答した割合の推移

IT(情報技術)予算を「増加」と回答した割合の推移

日経クロステック

KPMGコンサルティングは23日、世界108カ国、3645人の最高情報責任者(CIO)やIT(情報技術)リーダーを対象にした意識調査の日本語版を公開した。調査結果からIT関連予算を「増加」すると回答したCIOは55%に達することが分かった。これは過去15年間で最も高い割合だという。

KPMGコンサルティングの浜田浩之テクノロジー・トランスフォーメーション・グループ統括執行役員パートナーは「予算増加の背景には、デジタルトランスフォーメーション(デジタル化による事業変革、DX)やサイバーセキュリティー、オートメーションに取り組む企業が増えているためだ」と説明する。同調査によれば、「今後3年間で組織の主要な事業活動がどの程度変わるか」という設問に対して回答者の6%が「抜本的な変革」がある、38%が「大規模な変革」があると回答した。半数近くの回答者が製品やサービス、ビジネスモデルを根本的に見直すと答えている。

企業がIT関連予算を増し、変革に取り組む一方で、IT人材不足が深刻化している実態も浮き彫りになった。「人材不足により変化のペースについて行けない」と回答した割合は67%に達した。具体的に不足している分野は、ビッグデータ解析/分析が44%と最も多く、サイバーセキュリティー(39%)、人工知能(AI、34%)と続く。

日本企業に目を向けると世界的な動向とかい離する結果もあった。それは、テクノロジー関連予算は増加するが、抜本的な改革に取り組む企業が少ないという結果だ。

「今後3年間で抜本的または大規模な変革を見込む」と答えた回答者の国別の比較

「今後3年間で抜本的または大規模な変革を見込む」と答えた回答者の国別の比較

IT関連予算が増加していると回答した日本企業の回答者は56%であり、グローバル全体平均と大差はない。しかし今後3年間で抜本的または大規模な変革を見込む企業は23%とグローバル全体平均の44%を大きく下回る結果だった。この理由を浜田執行役員パートナーは「日本企業は消費増税への対応やセキュリティー対策強化といった投資が増えているためではないか」と推測した。

同調査は高度専門職の紹介やITアウトソーシングを手がける英ハーヴィー・ナッシュと、スイスのKPMGインターナショナルが共同で実施したもの。今回の調査期間は2018年12月13日から19年4月4日。日本企業からは41社のCIOやITリーダーが回答したという。

(日経 xTECH/日経SYSTEMS 安藤正芳)

[日経 xTECH 2019年10月24日掲載]

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