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菅原経産相、「香典」で辞任 初入閣から40日あまり

初入閣からわずか40日あまりで菅原一秀経済産業相が辞任した。「結果として秘書が香典を出した」との説明に、地元の東京都練馬区や経産省職員らには失望感が漂う。有権者への寄付行為を巡ってはこれまでも閣僚が辞任に追い込まれている。専門家は「選挙の公正を揺るがす行為がまん延している可能性もある」と警鐘を鳴らす。

「地元から約50年ぶりに大臣が出たと皆で喜んでいたのに……」。菅原氏の地元の東京都練馬区。地域の行事などでよく菅原氏の姿を見かけたという男性会社員(41)は残念そうに話す。「威張らず、誰とでも分け隔てなく気さくに付き合っていた。いろいろな会合にまめに顔を出していたので問題が起こりやすかったのかもしれない」と話した。

地元の支援者からは怒りの声も聞こえた。

後援会のある男性メンバー(54)は「辞任は当然だ。後援会からは見えないところで不正をしていたと分かって失望した」と憤る。「(菅原氏からは)もともと政策へのこだわりが感じられず、あいさつ回りや後援会との付き合いで票集めに走り回る印象が強かった」と男性メンバー。「贈答品や香典の問題があったと聞いても違和感がない。国会議員を続けられるのだろうか」と突き放した。

関西電力役員らの金品受領問題が浮上するなか、電力業界を所管する経産相の突然の辞任に、経済産業省の職員にも驚きや戸惑いが広がった。

40代の男性職員は「関西電力の問題がある中で、大臣がカネの問題の当事者では示しがつかない」とあきれた様子。「辞めるにしても説明責任を果たすのが筋だ」と菅原氏の説明を求めた。

菅原氏は当初、25日に衆院経産委員会で自身の贈答問題について説明すると話していた。50代の男性職員は「けさ辞表を出して少し驚いたが、前からスキャンダルの噂が多い人。なぜ大臣になれたのかよく分からなかった」と冷ややかだった。

秘書が地元有権者に香典を渡したことについて、政治資金問題に詳しい上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)は「公職選挙法が禁じる寄付行為に当たる。長年繰り返されていた可能性が高く、議員辞職は避けられないだろう」とみる。

地元で線香やうちわなどを配り、大臣が辞任に追い込まれるケースは後を絶たない。上脇教授は「選挙の公正を揺るがす重大な行為がまん延している可能性もある。国会で徹底した真相解明が必要だ」と訴えた。

NPO法人情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事長は「政治家として最低限の常識を欠いた行為。こうした議員が当選を重ねてきたことは問題だ」と驚く。

有権者への寄付行為は一定の利害関係の中で行われるため表面化しにくくい。三木理事長は「政治家に関わるお金はすべて政治団体を通じて管理して領収書を開示させるなど、抜け道を減らす手立てが必要だ。政治家自身も有権者との関係を見直すことが求められる」と指摘する。

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