国交省事務次官、リニア協議で国の関与強化提案

リニア中央新幹線工事の環境対策を巡り、国土交通省の藤田耕三事務次官が24日、静岡県庁で川勝平太知事と会談した。藤田次官は環境保全対策協議で円滑な対話を促すため、JR東海と静岡県に対し国交省の関与を強めると提案。川勝知事も「国が司会役になってほしい」と期待を示した。
会談は非公開で約1時間行われた。会談後、静岡県の難波喬司副知事らが記者団に会談内容を明らかにした。JR東海と県、国交省は8月に当面の対話の進め方で合意したが、さらに国の関わりを強める内容の合意が新たに交わされる見通し。現在、JR東海と静岡県は、県が開催する中央新幹線連絡会議で対話を続けているが、今後は新たな協議の場を設ける可能性も示唆した。
難波副知事は「現在の連絡会議は技術的な工法などを議論している。ここに国交省が司会役で入ってくるか、別の会議を設けてリニア事業について話し合う可能性もある」と話した。