電波の空き、5Gに転用 通信の遅延回避へ
【イブニングスクープ】
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総務省は複数の事業者が同じ電波を共同で利用する仕組みを設ける方針だ。時間帯によって空いている電波を携帯事業者が使えるようにして、次世代通信規格「5G」用に振り向ける。5Gは遠隔診療や自動運転などに使われる見通しだが、データが増えて電波が混雑すると遅延する恐れがある。電波を5Gに集中させ、次世代技術向けのサービスを安定させる。
今は総務省から周波数の割り当てを受けた事業者や行政機関が、その電波を独占...
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5Gとは
現行の「第4世代(4G)」の最大100倍の速さの次世代通信規格。毎秒10ギガ(ギガは10億)ビットの最高速度はアナログ方式だった1980年代の第1世代の100万倍。2時間の映画を3秒でダウンロードできる。米国と韓国の通信大手が世界に先がけて商用サービスを始めた。
1Gから4Gへの進化は主に速さの向上だった。5Gは「多数同時接続」「超低遅延」という特徴が加わる。たとえば自宅で約100個の端末やセンサーを同時にネット接続できる。利用者が通信の遅れを意識することは格段に減る。