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リブラ、20年前半開始難しく Facebookトップが議会証言

【ワシントン=奥平和行】米フェイスブックが主導するデジタル通貨「リブラ」のサービス開始時期が当初予定していた2020年前半から大幅に遅れる見通しとなった。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が23日に米議会で「米当局の承認が得られるまではすべての地域で始めない」と明言した。規制への対応や体制構築が今後の焦点となる。

ザッカーバーグ氏が米下院金融委員会の公聴会に出席し、約6時間にわたって50人近い議員の質問に答えた。同氏が米議会の公聴会に出るのは個人情報の流出問題を巡り追求を受けた18年4月に続いて2回目となる。

同社が中心となって準備を進めているリブラについて、議員からはマネーロンダリング(資金洗浄)や、テロや犯罪の資金供給の手段となるといった懸念が噴出した。リブラを運営する独立機関、リブラ協会がサービス開始を強行する可能性を問われると、「その場合には脱会する」と述べて規制重視の立場を強調した。

同社は情報流出などで社会からの信用を失い、金融サービスを提供する企業として不適格との意見も出た。こうした指摘に対しては「規制の枠組み従うことが(信頼獲得で)重要な役割を果たす」との考えを示した。一方、議会が新たな規制を整備するまでサービスを延期することを求められると「規制当局は既に議会の監督下にある」と明言を避け、今後の調整の困難さを暗示した。

公聴会でザッカーバーグ氏は中国が独自にデジタル通貨への取り組みを進めていることについて「リブラの構想を発表した直後に官民一体で同様のサービスを開発する方針を打ち出した。米国がイノベーションを主導しないと、金融におけるリーダーの地位が危うくなる」と指摘した。

こうした意見に対しては一部の共和党議員が同調する一方、民主党を中心に情報流出やプライバシー侵害、国外からの選挙妨害といった問題への批判が相次いだ。児童ポルノをはじめとする不適切なコンテンツの放置や女性や黒人といったマイノリティーへの配慮が不足しているとの指摘も目立ち、フェイスブックや大手インターネット企業を取り巻く厳しい環境を裏付けた。

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