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日本電産、中国「回復兆し見えず」 製造業の業績に影

エレクトロニクス
自動車・機械
2019/10/23 22:53
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中国・浙江省にある日本電産のEV向け駆動用モーターの工場

中国・浙江省にある日本電産のEV向け駆動用モーターの工場

日本電産は23日、2020年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比10%減の1000億円になりそうだと発表した。従来予想の1350億円から350億円(26%)下方修正した。電気自動車(EV)関連の需要増に対応した追加投資が響く。中国ではEV向けなどを除くと「回復の兆しは見えていない」(佐藤明副社長)と従来の厳しい見通しを据え置いた。米中貿易戦争などの影響で中国需要の動きは鈍く、製造業の業績の重荷になっている。

【関連記事】 日本電産、20年3月期を下方修正 先行投資で費用増

通期の連結売上高は従来予想を据え置いた。中国国外向けを含む中国で生産する製品の19年4~9月期の出荷額は前年同期比3%減の1747億円だった。同社は期初から中国市場の厳しい見通しを示していたが、佐藤副社長は同日の記者会見で「底割れはしていないが、回復の兆しは見えていない」と指摘した。

中国国内の実需はまだら模様だ。EV駆動用モーターなど新技術を使った製品は伸びている一方、ハードディスクドライブ(HDD)用モーターなど従来手掛けてきた製品の在庫の整理は進むが本格的な回復は遠い。佐藤副社長は「(EV向け駆動用モーターなど)芽を出した商材で売り上げの拡大を図っていきたい」と語った。

下方修正の最大の要因は駆動用モーターの開発投資や生産立ち上げ費用などの先行投資だ。従来、EV向けの駆動用モーターとインバーターなどを組み合わせた「トラクションモーター」の受注を積み増してきたが、欧州の自動車・車部品メーカーからもハイブリッド車など向けのモーター単体を受注した。中国以外でも同社製品の引き合いが増えている。

同社は市場拡大に備え、下期に新モデルの研究開発費用に150億円を投じ、性能試験などにも追加投資を計画する。営業利益ベースで300億円の押し下げ要因となる。佐藤副社長は「世界一のトラクションモーターの会社になるため先駆けて決断した」と述べ、中国の不透明感が残る中で攻めの投資に出る考えを示した。

日本電産は同日、20年3月期の年間配当を従来予想から5円積み増し、115円にすると発表した。19年4~9月期の純利益は前年同期比65%減の275億円だった。冷蔵庫部品メーカーの買収に関連し、欧州の規制当局に条件とされた日本電産の傘下企業の事業売却で約200億円の損失を計上したのが響いた。

日本電産は中国市場の厳しい見方を変えなかったが、他の中国関連企業にも逆風が吹いている。安川電機は10日、20年2月期の純利益予想を前期比5割減に下方修正した。同社の中国売上高比率は2割ほどで、工作機械の基幹部品であるサーボモーターを販売する。米中の対立や世界的なスマートフォン需要の弱含みなどで、中国企業の設備投資に勢いがない。

自動車向けベアリング(軸受け)などを手がける不二越も19年11月期が一転、最終減益となる見込みだ。これまで中国の製造業を下支えしてきた政府の補助金効果も薄れつつあり、景気悪化を懸念した顧客企業が一段の投資抑制に動く可能性がある。これから本格化する日本企業の4~9月期決算の発表でも中国事業の見通しが焦点になる。

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