JR九州と西鉄 MaaSで連携、アプリやAI活用

2019/10/23 21:05
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連携を発表し、握手するJR九州の青柳社長(左)と西鉄の倉富社長(23日、福岡市博多区)

連携を発表し、握手するJR九州の青柳社長(左)と西鉄の倉富社長(23日、福岡市博多区)

JR九州西日本鉄道は23日、鉄道やバスなど複数の移動手段を組み合わせる次世代交通サービス「MaaS(マース)」の活用などで連携すると発表した。共通のスマートフォン用アプリを導入するほか、乗客の乗り継ぎがスムーズになるように運行ダイヤを相互に見直す。九州の運輸大手2社がIT(情報技術)を活用した交通利便性を高め、地域の観光やビジネス活性化につなげる。

JR九州の青柳俊彦社長と西鉄の倉富純男社長が福岡市内で記者会見し、輸送分野で連携を進める覚書を結んだと発表した。具体的には(1)乗り継ぎ情報の共有などのサービス向上(2)両社が連携したMaaSアプリによる新たなサービス提供(3)人工知能(AI)バスなどの技術連携を進める。

まず鉄道を降りた後にバスにスムーズに乗れるように、2020年春以降のダイヤ調整などから着手し、利便性を高める予定だ。両社で複数のワーキンググループを立ち上げ、具体的な協議を進める。

MaaSは複数の移動手段を組み合わせてスムーズに使えるサービスで、鉄道やバスといった公共交通の検索から予約、決済までをスマホで完結できる。アプリ開発の時期など、具体的な議論は今後詰める。

九州の運輸大手2社が手を組むことになった背景について、青柳社長は地方での人口減少で「公共交通は非常に厳しい局面にある」と指摘。「交通網の維持という共通の目的のために連携を決めた」と話した。西鉄の倉富社長は「バスの運転手不足に一番危機感を感じている」とし、「輸送の効率化を進めたい」との認識を示した。

JR九州の青柳社長や西鉄の倉富社長らの記者会見での主なやり取りは以下の通り。

連携サービスについて説明するJR九州の青柳社長(左)と西鉄の倉富社長(23日、福岡市博多区)

連携サービスについて説明するJR九州の青柳社長(左)と西鉄の倉富社長(23日、福岡市博多区)

――今回の連携に至った経緯は。

青柳社長「倉富社長と以前から話をするなかで、共同で何かをしたいという認識があった。MaaSを切り口に正式にスタートすることを決めた」

――直近で始めるサービスは。

青柳社長「乗客の駅での接続をスムーズにできるように運行ダイヤの改正から始めたいと思っている。全く新しいものを作るより、今あるものを組み合わせることが最初になる」

――他の企業との連携も進める予定ですか。

倉富社長「宮崎交通とは高速バスなどで連携を進めてきた。利便性を高められるように、他社と共通の切符を発行することなどが考えられる」

――MaaSについてはどう進めますか。

JR九州の森亨弘取締役「西鉄が配信しているMaaSアプリ『マイルート』にJR九州が参加するのか、新しいアプリを作るのかは、現時点ではまだ決まっていない。既存のアプリに参加するのであれば、早く始められる。実証実験を実施した後に検討する」

(荒木望)

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